COLUMN
Webinar Report|筋肥大の科学(加藤 光先生)|サミットプレウェビナーレポート
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 東京大学大学院博士課程で筋肥大の研究を進める加藤光先生に「筋肥大の科学」をテーマに講義いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますので、ご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:筋肥大の科学 プレウェビナー編 ■開催日:2025年8月27日 ■講師:加藤 光 (東京大学大学院博士課程) 筋肥大を学ぶ意義 筋肥大には大きく「力学的機能」と「代謝的機能」の2つの意義があります。 力学的には最大筋力の向上や持続的な力発揮能力の向上に結びつき、競技パフォーマンスや傷害予防に寄与します。 代謝的には基礎代謝量の増加や抗炎症性物質の分泌促進など、生活習慣病リスクの低減や健康維持に直結する効果があります。 特に骨格筋は唯一、外的刺激によって量を増やすことができる組織であり、年齢や活動量の低下による代謝不良への対抗手段としても重要です。 現状における筋力トレーニングの課題 これまでの筋力トレーニングの議論は「セット数」「負荷」「種目」といった方法論の組み合わせに偏ってきました。 しかし、個人の経験・年齢・環境・遺伝的要因によって反応は大きく異なり、ガイドライン的な“平均値”だけでは最適解を導くことが困難です。 そのため、現場で重要になるのは「どのような刺激が筋肥大を引き出すか」を理解し、科学的メカニズムに基づいて調整していく視点です。 単一の研究結果に依存するのではなく、研究を統合し、その背後にある生物学・物理学的な原理を踏まえてトレーニングを設計する必要があります。 筋力トレーニングと筋の適応変化の関係(サミットの序論) 筋肥大は「同じ刺激を繰り返せば際限なく進む」ものではなく、一定の適応値に達すると停滞します。 ここで重要になるのは「更新」です。 つまり、負荷の質や量を調整して、新たな適応変化を促すことがトレーニング設計の本質となります。 サミット本番では、この「更新」をどのようにデザインするか、メカニカルストレスや代謝性ストレスといった刺激の質をどう捉えるかが深く解説する予定です。 Q&A 参加者からの質問に対し、自身の研究をもとに具体的にお答えくださいました。 以下、一部抜粋してご紹介します。 Q1. 筋肥大と脂肪燃焼を両立させるために、有酸素運動との組み合わせ方法はありますか? A: 有酸素運動はエネルギー収支の面で筋肥大にマイナス要素を持つ場合があります。 ただしシステムとして捉えれば、栄養・休養との関係を含めて両立を設計することは可能です。 「仕組み」を理解することで、現場での最適な組み合わせ方を考えられるようになります。 Q2....
Webinar Report|カオスの中に秩序を見出す(桂 良太郎先生)|サミットプレウェビナー
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。Best Performance Laboratory 代表取締役の桂 良太郎さんに「Secret of Multidirectional Movement 〜カオスの中に秩序を見出す〜」というテーマのもと、競技現場で不可欠となる“多方向ムーブメント”の捉え方と実践への応用について、理論と動作例の両面から解説いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますので、ご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:Secret of Multidirectional Movement ~カオスの中に秩序を見出す・多方向ムーブメントの秘密~ プレウェビナー編 ■開催日:2025年8月23日 ■講師:桂 良太郎 (Best Performance Laboratory代表取締役) カオスの中に秩序を見出す 予測困難でカオスなスポーツ動作の中から、動作を支配する普遍的な「秩序」を見出すことは、 気象予報士が、気圧や風向から未来の天気を予測する過程と似ています。 多方向ムーブメントや方向転換、カッティングといったアジリティ動作において、アスリートの動作や状況の中に存在する、汎用性と再現性を兼ね備えた運動原理を「アトラクター」と表現します。 スポーツパフォーマンスの最大化と傷害リスクの低減を同時に実現するためには、この「アトラクター」の獲得と最適化が必要不可欠になります。 伝統的ムーブメントスキルトレーニング シャッフルカット、クロスオーバーカット、ベースローテーション、ドロップステップなど、様々なムーブメントスキルの「型」を身に付けることは非常に重要です。 しかしながら、単に動作やシチュエーションを再現して、理想的な動作を反復練習するだけでは、フィールドへの転移は起こり得ないことも事実です。...
フォームローラーの活用法|Michael Boyle氏寄稿
日々新たなトレーニング理論が増えていく中で、インプットした内容を日常のクライアント指導にどう活かせばよいのか悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 本コラムでは、最新のトレーニング理論やそれを現場に活用するために必要な器具をご紹介します。ぜひ、日常の指導にお役立ていただけますと幸いです。 今回は Mike Boyle Strength & Conditioning(MBSC)の創設Michael BoyleがPERFORM BETTER本社のブランドサイトに寄稿した「Using Foam Rollers(フォームローラーの活用)」をご紹介します。既に多くの施設やチーム、個人に導入いただいているフォームローラーの活用法や効果を紹介しておりますのでぜひ最後までご一読ください。 はじめに 20年前、ほとんどのストレングスコーチやアスレティックトレーナーは、長さ90cmほどの円柱状のフォームローラーを見て、「これは何のためのものか?」と首をかしげていたことでしょう。それが現在では、ほぼすべてのアスレティックトレーニングルームや多くのストレングス&コンディショニング施設に、長さや硬さの異なる複数のフォームローラーが備えられています。 フォームローラーの普及の背景 フォームローラーが広く使われるようになったのは、マッサージに対する意識の変化によるものです。これまで私たちは、アイソキネティクスや電子機器を用いた怪我へのケアを中心にアプローチを行ってきましたが、より欧州的な手技による軟部組織のケアへと徐々にシフトしてきました。現在では、マッサージ、 Muscle Activation(MAT)、アクティブリリース(ART)などが、痛みや怪我を抱えたアスリートに非常に有効であることがわかっています。 エリートアスリートの間では、「健康を維持したければ、信頼できるマニュアルセラピストを味方につけるべき」という認識が一般的です。そのため、あらゆるレベルのアスリートが何らかの形で軟部組織のケアを求めるようになっています。 フォームローラーの意義 フォームローラーは、軟部組織へのケアの恩恵を大人数のアスリートに効率的に提供する手段として注目されました。エリートアスリートがさまざまな好影響を受けるのを見たコーチたちが、「大人数のアスリートに手頃なコストでマッサージを提供する方法は?」というを悩みから、フォームローラーの導入に至りました。 National Academy of Sports Medicine の会長、Michael Clark 博士(DPT, MS,...
フォームローラーの活用法|Michael Boyle氏寄稿
Webinar Report|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 感覚運動科学の基礎から実践的な応用までを丁寧に解説し、現場で役立つ知識やスキルについて具体的にお話しいただきました。 今回のレポートではウェビナー終盤に受講者から寄せられた質問とそれに対する近藤先生の回答をまとめています。 本テーマは2024年12月、今年4月にも実施されており、基本構造や理論の整理については、以下のコラム記事にてご紹介しています。 ウェビナーレポート|近藤 拓人さん「感覚運動科学の基礎」 ご参加いただけなかった方や、復習したい方は是非あわせてご覧ください。 ■テーマ:感覚運動科学の基礎 ■開催日:2025年8月10日 ■講師:近藤 拓人 (AZCARE ACADEMY 代表 / NEXPORT 代表) Q&A 感覚運動科学の理解をベースにウェビナー後半では医療・トレーニング・フィットネスといった多様な現場から寄せられた質問に対し、近藤さんが理論と実践をつなぐかたちで丁寧にご回答をいただきました。 以下、一部抜粋してご紹介します。 Q1:組織として損傷はないが痛みが出ていることはクライアントにも伝えていますか? 必要に応じて医療機関でも検査すると思いますがよほどの痛みでない限り損傷がないけど、痛みが出ていると理解してもらうべきですか?クライアントを安心させる要素にもなり得るかなと思い質問させていただきました。 A: はい、伝えるようにしています。 痛みがあっても画像などで異常が見られないケースはよくあります。 クライアントの多くは「何か壊れているのでは?」という不安を持っているため、それがないとわかるだけでも安心につながります。 そのうえで、「身体の使い方」や「感覚のズレ」によって痛みが生じていることを丁寧に説明するようにしています。 Q2:ヨガとpilatesのどちらも受講したことがないのですが、pilatesのマットはヨガと同じように包括的なプログラムにはならないのでしょうか? A: マットエクササイズだけでも十分に包括的なプログラムを構成することは可能です。 特に感覚入力の段階で「身体と向き合う」プロセスを重視する場合、マットは非常に有効です。 問題となるのは「何を目的にするか」であり、ツールの違いよりも“どう扱うか”が重要になります。 Q3:ムーブメントブロックで仰っていた外部に注意を向けるプログラムに関してはリハビリの最後のプログラムとしても有効でしょうか?...
Webinar Report|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)
バレエダンサーから空中ヨガへ、そして『美しい人生』を導く指導者に(髙橋 麻美さん)
Trainer's Journeyと題し、スタートしたシリーズ企画。この企画では、精力的に活動されている若手・中堅トレーナーの皆さまにお話を伺い、ご自身の指導で大切にしていることや、そのように考えるようになったきっかけ、今後挑戦したいことなどを深掘りしていきます。 第6弾は、宮城県仙台市でBody studio GRACEを経営されている 髙橋 麻美(たかはし あさみ) さんにお話をお伺いしました。 バレエダンサーから空中ヨガへの転身 ーこれまでの経歴について教えてください。 髙橋:5歳からクラシックバレエー筋で、高校卒業後はアメリカに渡り、プロのバレエ団の研修生のような形でダンサーとして活動し、プロとしての最後はミュージカル『オペラ座の怪人』パリ公演のダンサーキャストに入ったのですが、リハーサル中に劇場が火事になり、公演が中止になって帰国を余儀なくされました。 帰国後もしばらくはダンサーとしての活動をなんとなく続けたものの、本当に自分がやりたいことは何かと考えて、一度バレエから離れた時期があります。 その間に体重が10kgほど増えてしまい、気持ちも落ち込んでいました。そんなときに新しく挑戦したのが空中ヨガで、体験してみたら身体の中に空間ができていき、スッキリした感覚が純粋に面白く、その流れでインストラクターを始めました。 「身体と心が変わる」体験をきっかけに、本格的に運動指導の道へ ー空中ヨガだけでなく、現在は幅広い運動指導を提供されていますが、このスタイルに変わったきっかけは何だったんですか? 髙橋:きっかけは“自分の身体と心が変わった体験”です。長年悩んでいた膝や腰の不調が、あるトレーナーの指導で改善し、身体が変わると心まで元気になるのを実感しました。 「私にもまだ可能性がある!」と感じられたことが大きかったですね。この感覚や悩みの解決を知らない人の助けになれたらいいなと思い、そのトレーナーの方に「運動指導者として何から学べばいいですか」と相談して、山本邦子さんのA-Yogaの養成を紹介していただいたのが転機で、この道を極めよう、もっと勉強しようと思えたことが本格的に運動指導者を目指す大きなきっかけになりました。 その後、2020年6月に以前から勤めていた空中ヨガのスタジオを事業譲渡という形で受け継ぎ、代表になりました。7人制のグループレッスンのスタジオだったのですが、コロナ禍だったので人の密集を避ける必要もあり、パーソナルトレーニング事業も始めました。 はじめはトレーナーとしての知識がほとんどなく、スタジオレッスン以外のパーソナルトレーニングに関しては採用したトレーナーに任せるしかない状況でしたが、「任せ切りではいけない」と痛感して自ら徹底的に学び直し、私自身もパーソナルトレーニングの指導を本格的にスタートしました。 「美しい人生」を体現する指導 ー現在のお仕事、トレーニング指導で特に大事にしていることを教えてください 髙橋:Body studio GRACE北仙台では、グループレッスン(約10種)とパーソナルトレーニングの両方を提供しています。20〜70代の女性が中心で、姿勢改善やボディメイク、機能向上、バレエダンサーのメンテナンスなど、それぞれの目的に合わせた指導を行っています。 私自身、バレエ一筋の人生から新しい運動に挑戦したことで、知らなかった自分に出会うことができました。その経験から、運動に挑戦することで身体や心に新しい反応が生まれ、最適な動作や美しい振る舞いを身につけることで、身体も思考も柔軟に、美しく変わっていくと信じています。 会社として大切にしているのは、「新しい挑戦を続けることが、美しい人生を歩むことにつながる」という考え方です。 特に女性は、空気を読んで本当に言いたいことを飲み込んでしまったり、一歩踏み出せない場面が多いと感じます。だからこそ、GRACEは安心して新しい挑戦に取り組める場所であり、“自分らしく輝ける場所”でありたいと考えています。そして、小さな挑戦や選択の積み重ねが、自分らしい生き方をつくり、人生をより美しくしていくと信じています。 GRACEには大きく二つの指導形式があり、ひとつはグループレッスンです。A-Yogaの学びをベースに、ポーズそのものよりも“動き出す前の体と心の状態”にも目を向けます。 A-Yogaの学びをベースに、「動きを通して感覚を育てることが、健康やパフォーマンス、そして人生の質の向上につながる」という概念の中でも特に印象的なのが、人は予測によって動かされる存在であり、「予測 →...
バレエダンサーから空中ヨガへ、そして『美しい人生』を導く指導者に(髙橋 麻美さん)
Webinar Report|栄養アドバイスを“栄養療法”へ(川合 智先生 )|サミットプレウ...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 今回のウェビナーでは、日本統合療法株式会社 代表取締役の川合智さんに栄養アドバイスを“栄養療法”へ進化させる」をテーマに解説いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますのでご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:栄養アドバイスを“栄養療法”へ進化させる - 不調に潜む慢性炎症と低血糖 - プレウェビナー編 ■開催日:2025年8月2日 ■講師:川合 智 (日本統合療法株式会社 代表取締役) 栄養療法が必要とされる背景:慢性炎症と低血糖の影響 慢性的な体調不良の根本原因として、「炎症」と「血糖調節の不安定さ」が密接に関与しています。 日常的な疲労感や倦怠感、睡眠の質の低下など、病気とまでは言えない不調であっても、炎症マーカーや血糖変動に注目することで、栄養面からの介入が可能となります。 特に慢性炎症は、消化器系、呼吸器系、皮膚、関節など多岐にわたる影響を及ぼす可能性があり、症状が複雑になることも少なくありません。 また、現代の食生活により生じる血糖スパイクや低血糖状態は、自律神経やホルモンバランスを乱し、結果的に免疫機能や回復力を大きく低下させる要因となります。 睡眠障害の裏にある自律神経・ホルモンの乱れ 睡眠の質が低下している背景には、自律神経やホルモン系の機能の乱れが関係している場合があります。 「夜中に目が覚める」「寝つきが悪い」「朝起きられない」といった訴えは、単なる睡眠不足ではなく、低血糖による夜間の覚醒やコルチゾール分泌の異常などが原因となっている可能性があります。 このような睡眠障害に対しては、メラトニンの分泌や副腎機能へのアプローチが効果的とされていますが、栄養の視点からは血糖の安定が特に重要です。 糖質の摂取タイミングや、タンパク質とのバランスを考慮した指導が求められます。 栄養療法を現場で導入する際の考え方 現場で栄養療法を導入する際には、以下の3つの視点が重要です。 1.身体の変化に対する「気づき」を引き出すこと ただ情報を伝えるのではなく、本人が変化を実感できるような「気づき」を促すことが大切です。 2.過度な制限ではなく、できることから始める方針 完璧な食事管理を求めるのではなく、「今の生活の中で何ができるか」を考え、小さな成功体験を重ねていくことが大切です。...
Webinar Report |関節アライメントを考慮した連動性(Active-Aid Pro...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 今回のウェビナーでは、Active-Aid Program代表の根城祐介さんに関節アライメントを考慮した連動性について解説いただきました。 本レポートでは、 解説に加えて実践エクササイズの動画も豊富に掲載しております。 現場で役立つ内容が詰まっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 ■テーマ:関節アライメントを考慮した連動性とパフォーマンスの向上 ~運動感覚を培うために~ プレウェビナー編 ■開催日:2025年7月25日 ■講師:根城 祐介 (Active-Aid Program 代表取締役) 感覚器 × 関節アライメント ケガと感覚のズレの関係性 ケガの多くは関節位置のズレではなく、“感覚のズレ”が先に起きています。 関節の構造や運動連鎖を理論的に整理しても、アスリート自身が「正しい位置」や「力の出し方」を感じられていなければ、動作の制御には繋がりません。 この感覚をつかさどるのが、眼、耳、足底などの感覚器とそれを統合する神経系です。 特に頸部は視覚や前庭覚との接続が深く、「頸部のアライメント調整 = 上位感覚入力の最適化」につながる重要な介入ポイントです。 姿勢と足部:末端と中枢の関係性 足部の不安定さは、姿勢やパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。 とくに、足部が地面からの情報を正確に感知できていない状態では、姿勢制御のための入力情報そのものが不安定となります。 これは、「中枢(体幹)」と「末端(足部)」が互いに影響し合うという原理に基づいています。 例えば、足がぐらついている状態で「体幹部を正しく使って」と指示しても、本体がその状態をインプットとして扱えていない場合、動作を精度高く制御することは困難です。...
ケトルベル完全ガイド|選び方・使い方・ダンベルとの違いまとめ
ケトルベルは、アスリートやプロスポーツチームの施設だけでなく、近年は民間のジムやフィットネスクラブ、パーソナルジムでも導入が広がっている定番器具です。省スペースで全身を鍛えられる便利さから注目されていますが、いざ導入を検討するとなると、 「どの重量を揃えればいいのか?」 「ダンベルとどう違うのか?」 「具体的にどんな使い方ができるのか?」 といったお問い合わせも少なくありません。 そこで今回は、過去に公開したケトルベル関連コラムを整理し、新たにポイントをまとめ直しました。ケトルベルの特徴やメリット、重量の選び方、代表的なトレーニング方法、そしてダンベルとの違いまでを体系的にご紹介します。 これからジムを開業する方や器具導入を検討している法人の方はもちろん、トレーナーやフィットネス愛好家の皆さまにも役立つ内容になっています。 ぜひ最後までご一読ください。 1. ケトルベルとは? ケトルベルは、やかん(kettle)のような形状をしたトレーニング器具で、持ち手と重心がずれていることが最大の特徴です。ダンベルと同じ「片手で扱えるウエイト器具」ですが、重心が握った手の外側にあるため、スイングやゲットアップといった独特の動きを可能にします。ジム開業や法人施設では、省スペースで多様なトレーニングを提供できるため、ダンベルと並んで導入されることが多い器具です。 2. ケトルベルのメリットと魅力 機能的な全身トレーニング:遠心力を活かし、体幹や下肢を含め全身を効率よく鍛えられる。 動的な負荷:不安定さを利用することで、安定性とバランス力を高められる。 省スペース性:限られたトレーニングエリアでも複数の種目を実施できる。 ダンベルでは得られない「動きの多様性」がケトルベル最大の魅力です。 3. ケトルベルの重量選びのポイント 重量の選び方はトレーニング対象や施設の利用者層によって変わります。 2〜10kg(軽量):初心者や女性、リハビリ目的に適する 6〜16kg(中量):最も汎用性が高く、パーソナルジムやプロチームでも標準的 24kg以上(重量):上級者や競技アスリート向け また、ジム開業時には「同重量をペアで揃える」ことも重要です。キャリー系のエクササイズやグループトレーニングでは、片手だけでなく両手で同じ重量を扱う場面が多いためです。 詳細な解説はこちら:ケトルベル重量選びのコラム 4. ケトルベルの握り方と使い方の基本 ケトルベルは握り方次第でフォームや効果が大きく変わります。特にケトルベルスイングでは、小指と薬指を強調して握り込み、人差し指を重ねるグリップが推奨されます。この握りにより肩の安定性(ショルダーパッキング)が高まり、正しいフォームを維持しやすくなります。 詳しくはこちら:ケトルベルの握り方解説記事...
ケトルベル完全ガイド|選び方・使い方・ダンベルとの違いまとめ
vol.14 動画|スーパーバンドを使用したエクササイズバリエーションのご紹介
今回はオンラインショップで公開中の「MINI BAND & SUPER BAND Lab.」より、スーパーバンドを使用したエクササイズバリエーションをご紹介いたします。 エクササイズの目的や重要なポイントなども詳しく記載しておりますので、ぜひ最後までチェックいただけますと幸いです。 Pulled Bear Crawl 目的・エクササイズ特性 ・下肢の強化(レジスタンス)・肩甲胸郭関節の安定・床半力の認知向上 ターゲット 大腿四頭筋・ハムストリングス・コア・肩甲骨周囲の筋群 使用アイテム スーパーバンド 1.9cm幅 イエロー 動作手順 1.スーパーバンドの中に体を入れてパートナーにバンドを持ってもらう。2.四つ這いの体勢を作り体幹部を安定させる。3.そのまま膝を浮かせ前進する。4.しっかりと床を押し体を安定させながら進み続ける。 重要なポイント 体幹部のニュートラルポジションを維持する。 コーチングキー 前方へ出す手の幅と足の幅が同じになるように進む。 よくあるエラー 腰部伸展 セッティング手順 スーパーバンド2本を結ぶ。 Lunge...
vol.14 動画|スーパーバンドを使用したエクササイズバリエーションのご紹介
アメリカのトップアスリート御用達MBSCを訪問|Michael Boyle氏のジムレイアウト
BostonにあるMichael Boyle氏が主宰するトレーニング施設 MBSC(Michael Boyle Strength & Conditioning) にお邪魔しました。 本記事では、施設の特徴、器具配置、実際のトレーニングの様子、日本のジムに応用できるポイントを詳しく紹介します。 Bostonの名門ジムMBSC(Michael Boyle Strength & Conditioning)とは? MBSC は、Bostonにある業界で知らない人はいないと言われるほど有名なトレーニング施設です。アメリカの4大スポーツをはじめ、トップアスリートやジュニアアスリートが通い、Michael Boyle氏やKevin Carrnado氏など著名なトレーニングコーチの指導を受けています。 施設はアスリート向けだけでなく、トレーニング愛好家やジュニア世代も多く通っており、常に活気に満ち溢れています。 MBSCのトレーニングエリア SIGNATURE SERIESラックと器具の効率的な配置 PERFORM BETTERの SIGNATURE SERIESラック が8台横並びで連結され、圧巻の施設環境です。鏡の前から以下の順番で器具が配置されており、グループトレーニングにも対応した効率的なレイアウトになっています。 プラットフォーム スクワットラック、ダンベルセット ファンクショナルトレーナー、ベンチ台、パワーブロック、プライオボックス...
Michael Boyle氏寄稿|ラテラルスピードとアジリティの向上
日々新たなトレーニング理論が増えていく中で、インプットした内容を日常のクライアント指導にどう活かせばよいのか悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。本コラムでは、最新のトレーニング理論やそれを現場に活用するために必要な器具をご紹介します。ぜひ、日常の指導にお役立ていただけますと幸いです。今回は Mike Boyle Strength & Conditioning(MBSC)の創設Michael BoyleがPERFORM BETTER本社のブランドサイトに寄稿した「Improving Lateral Speed And Agility(ラテラルスピードとアジリティの向上)」をご紹介します。既に多くの施設に導入いただいているラダー、アジリティリング、ミニハードルの使い分けも紹介しておりますのでぜひ最後までご一読ください。 ラテラルのスピードとアジリティのウォームアップ ラテラルのスピードとアジリティのウォームアップは、ラテラルの動きの向上を目的としたトレーニングに備えるために身体を準備するために活用されます。このウォームアップは、最初に8分間のアジリティラダー(ラダートレーニング)を行い、その後5分間のラテラルのダイナミックストレッチを行います。重要なのは、アブダクター(外転筋群)とアダクター(内転筋群)に線形のウォームアップでは実現できないレベルで負荷を加えることです。ウォームアップは、もちろん競技や活動の要求に特化して行うべきです。陸上競技などの「直線的な」影響によって、ウォームアップが一方向、または単一平面に偏ることが多い現状があります。ラテラルのウォームアップは、選手をラテラルの動作やスピードを上げたトレーニングに備えさせます。 ラテラルアジリティの向上 「スピードは教えられない」という昔からの格言は、長年にわたり誤りだと証明されています。しかし、依然として多くのコーチがアジリティやコーディネーションは教えられないと信じています。実際には、ラテラルの動きの本質である方向転換は教えることができ、これは3つのシンプルな要素に分けられます。 1.シングルレッグのストレングスは充分か? シングルレッグのストレングスは、単純に動きを止めるだけでなく、その後に再度動き出すために必要であり、アジリティを高めるためにも重要な要素です。シングルレッグのストレングスが充分になければ、どんなにアジリティを高めても選手がトップスピードでカットを行うことはできません。 2.減速動作ができるか? Eccentric strength(伸張性収縮)が鍵です。Eccentricは、重量を下ろす力ではなく、体を急速に止める力と考えてください。Eccentric strengthは「ブレーキをかける力」です。 3.安定した着地ができるか? proprioceptive system(固有受容覚)は、安定した着地を作るための準備ができていますか? アスリートはアジリティの基本概念を理解する必要がある 左に動くためには、選手は右脚で押し出さなければなりません。 進む方向に脚を踏み出すだけでは素早い移動はできないので、進みたい方向とは逆の脚で地面を押し出さなければなりません。 しかし、方向転換に必要な押し出す力を発揮する前に、減速し、安定して着地する必要があります。コーチが「アジリティトレーニング」として実施する多くのトレーニングは、単に動きのタイミングを合わせることに過ぎません。私たちの哲学は、動作を教えることであって、タイミングだけを教えることではありません。アスリートにコーンを周りながらタイムを縮めさせることはしません。アスリートには、右ターン、左ターン、または45度のカットを正しく実施する方法を教えます。そのために私たちは、「1-2 スティック」と呼ばれるシンプルなドリルから始めます。...
Webinar Report|R-body「伝え方の質を高める」Reach Program |...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 株式会社R-body の荒井秀幸先生に「Reach Program」について解説いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますのでご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:Reach Program 「知識・技術だけでは足りない:現場で求められる成果を引き出すコミュニケーションの力」 プレウェビナー編 ■開催日:2025年7月23日 ■講師:荒井 秀幸 (株式会社R-body Chief Technical Officer) 現場で成果を出すために求められる「伝え方の質」 トレーナーやセラピストなどの専門職にとって最も重要なのは「成果を出すこと」であり、そのためには知識や技術だけでなく、“伝え方の質”を高めることが不可欠です。 ****いくら正しい知識を持っていても、それが相手に伝わらなければ意味がなく、「伝えたつもり」が誤解や行動の不一致を生み、最終的に成果に結びつかないケースも多いです。 現場で信頼される専門家であるために、“伝え方”は再現性のあるスキルとして捉える必要があります。 Reach Programとは? Reach Programは、属人的になりがちなコミュニケーションを再現可能なスキルとして体系化した教育プログラムです。 R-bodyでは指導の結果を「偶然の成功」にとどめるのではなく、「誰でも一定の成果を引き出せる型」として再現できるようにしています。 「伝わる → 行動が変わる → 成果が出る」という一連の流れを科学的かつ実践的に整理し、トレーナーやセラピストのスキル全体を底上げする仕組みがReach Programです。...
PERFORM BETTER SUMMITの楽しみ方
PERFORM BETTER JAPANの石田です。今回はPERFORM BETTER JAPAN SUMMITを受講するうえでのポイントをアメリカ本社が主催する「PERFORM BETTER SUMMIT」の事例も交えてご紹介いたします。今年も8月14日(水)〜16日(金)の3日間、本社が所在するロードアイランド州で開催されるSUMMITに私も参加予定です。ロードアイランドでの開催は、これまでのシカゴ、ロングビーチに続き、3都市目となります。 PERFORM BETTER SUMMITとは PERFORM BETTER SUMMITは20年以上前から毎年アメリカ各地で開催している3日間のセミナーで、各会場で30名近い講師が登壇し約1,000人の受講者が参加します。登壇する講師はアスレティックトレーナー、S&Cコーチ、理学療法士、フィットネスインストラクター、栄養士、元アスリートなど資格、職種ともに多岐に渡ります。受講者は講師同様の資格、職種に加えて、中学、高校の先生やフィットネス愛好家など日本のセミナーではあまり見かけない業種の人たちも多く参加しています。会場ではLecture roomとHands-onのそれぞれ2部屋が用意されており、合計で4つのセミナーが1コマあたり75分で同時に進行していきます。受講者は自分の好みのセミナーを毎時間ごとに選択しますが、セミナールームの出入りは自由なため、お目当ての講師、初めて受講するテーマ、または自分の専門外のテーマのセミナールームに入ったりと多種多様な受講方法でサミットを楽しんでいます。日本でも2018年からPERFORM BETTER JAPAN SUMMITを開催しており、毎年 150 名以上の受講者が新たな学びや、受講者同士の交流を求めてサミットへ参加していただいています。講師、受講者の輪を拡げ、日本では「トレーナー」と呼ばれる職業の中に多くある資格の垣根を越えた情報交換、交流、学びの場とすること を開催の目的としています。 PERFORM BETTER SUMMITの受講者 私が初めて本社のSUMMITに参加したのは2016年のロードアイランドでした。その時は日本からツアーを組み、総勢20名でツアー参加者と講師兼通訳のみなさんと一緒にSUMMITを受講しました。アメリカ本社の受講者の特徴としては前述の通り職種が多種多様な点です。日本の受講者でも多いアスレティックトレーナー、S&Cコーチ、理学療法士はもちろんですが、中学、高校の先生やフィットネス愛好家、フィットネスインストラクターなど日本ではあまり見かけない業種や資格の人たちが自身の学びと受講者同士のつながりを求めて参加しています。 SUMMITの特徴 1.Hands-on(実技) SUMMITの1番の特徴はPERFORM BETTER製品を活用した実技セミナーです。会場内にはミニバンド、スーパーバンド、ケトルベル、メディシンボールなどの定番商品はもちろん、SUMMITが開催される時期の新商品も準備されていて、講師が運動指導で実践している活用法も紹介されます。受講者が複数のグループになり、トレーニングしながらお互いの身体の動きをチェックしながら講師の説明をお互いに確認し合います。 2.Lecture(講義)...
PERFORM BETTER SUMMITの楽しみ方
Webinar Report|モーターコントロールマトリクス(近藤 拓人先生)|サミットプレウ...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 オンラインアカデミーのAZCARE ACADEMYやオンラインサロン PLAZ+を主宰し、パーソナルトレーニングジムNEXPORTでは代表を務められている近藤拓人先生に「運動を5段階に分けて定義し、再構築する方法」について解説いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますのでご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:モーターコントロールマトリクス:姿勢・動作の再構築を目指した5階層モデル(2025年版)プレウェビナー編 ■開催日:2025年7月20日 ■講師:近藤 拓人 (AZCARE ACADEMY 代表 / NEXPORT 代表) モーターコントロールマトリクスとは? 姿勢や動作のコントロールに必要な介入を、5つの階層モデルに分類し、段階的に実践していくのがモーターコントロールマトリクスです。 以下の5つの段階に沿って、現場でのトレーニング処方や感覚器介入の考え方を紹介いただきました。 1.感覚統合(Sensory Integration)2.内的焦点(Internal Focus)3.外的焦点(External Focus)4.外部負荷(External Load)5.課題思考型の運動(Goal-Directed Movement) それぞれの段階では、感覚系、神経系、筋骨格系の連携を前提としたトレーニングの選定が紹介され、感覚運動科学に基づいた介入の重要性が示されました。 包括的なトレーニング戦略としての5階層モデル 本モデルは単なる運動の分類ではなく、低・中・高強度の運動を統合した包括的なトレーニング戦略として位置づけられます。 たとえばNEXPORTでは、 ・低強度のフェーズではピラティスを活用し、正しい動作学習とリグレッションにより身体を整える ・中強度フェーズではムーブメントトレーニングを通じて外的焦点を引き出す ・高強度フェーズではウエイトやスレッド等を用いたパフォーマンストレーニングを実施 このように、「どのフェーズを誰に、いつ、どの順序で提供するか」を設計することで、リハビリから競技力向上まで幅広い対象に対応可能なアプローチとなります。 特徴的な介入例:ピラティスリフォーマーでの姿勢制御トレーニング...
【ケトルベル活用】Gray Cook氏寄稿『新しい視点で見るバランス』のご紹介
日々新たなトレーニング理論が増えていく中で、インプットした内容を日常のクライアント指導にどう活かせばよいのか悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 本コラムでは、最新のトレーニング理論やそれを現場に活用するために必要な器具をご紹介します。ぜひ、日常の指導にお役立ていただけますと幸いです。 今回はFMS(Functional Movement Screen)の創設者 Gray CookがPERFORM BETTER本社のブランドサイトに寄稿した「新しい視点で見るバランス」をご紹介します。既に多くの施設に導入いただいている「ケトルベル」を活用した内容になっておりますのでぜひ最後までご一読ください。 バランスを再考する:新しい視点で見るバランス 著者:Gray Cook(FMS) 私の最初の著書『Athletic Body in Balance』は、キャリアの初期に目の当たりにしたことへの反応として書きました。スポーツと整形外科の理学療法士、そしてパートタイムのストレングスコーチとして、さまざまな身体の動きや活動を見てきました。そこでは多くの予想外の発見をしましたが、特に感じたのはアスリートや患者、クライアントの評価を行う際の「均等性の欠如」でした。 「均等性」という言葉を使う際に意味するのは、動作やフォームなど身体機能における以下の全てを含めてご理解ください。 ・上半身の発達が過剰で、下半身が未発達・下半身の発達が過剰で、上半身が未発達・特定の部位に制限がある一方で、他の部位に制限がほとんどない・一部の動作パターンで制限が顕著だが、他のパターンには制限がない・身体の前面の筋肉の発達が過剰で、後面の筋肉が未発達・身体の後面の筋肉の発達が過剰で、前面の筋肉が未発達・プッシュ動作は得意だが、プル動作は充分にできない・プル動作は得意だが、プッシュ動作は充分にできない・身体の左右の非対称性 これらのうち、特に左右の非対称性は怪我のリスクに関連しているエビデンスが出ています。実際、私の講義の多くは、動作スクリーニングや評価を通じて非対称性や運動制御の問題を発見し、それが怪我や再傷害のリスクファクターであることに焦点を当てています。私の専門的な仕事は、常にエビデンスと研究に基づいていますが、それに加えて他の要素にも配慮しています。ここではこれらについてさらに掘り下げていきましょう。 特定の活動に特化したトレーニングを受けた体の特徴 それぞれ異なる方法で鍛えられた身体は、発達させてきた活動の種類やスタイルが特徴として現れます。 特定の活動に特化したトレーニングを続けるとその活動に適した身体の特徴になっていきますが、場合によっては過剰に型にはまってしまい、私たちが本来持っている動作のポテンシャルをすべて奪ってしまうことがあります。だからこそ、私は専門性の高いアスリートに対して、機能的な動作パターンをバランスよく維持することをアドバイスしています。全ての動作パターンをトレーニングする必要はなく、重要なのはそれらを維持することです。機能的な動作パターンが失われると、バランスの取れた身体の基盤にひびが入る前兆となります。専門化自体が悪いわけではなく、重要なのは特定の活動に過剰に適応しすぎてバランスを失うことが問題であるということです。 パワーのバランスを考慮したトレーニング 優れたストレングスコーチは、パワーのバランスに関心を持っています。彼らの焦点は動作パターンのバランスにあるわけではありませんが、少なくともバランスには配慮しています。彼らはパフォーマンスのバランス、プッシュとプルなどの能力に見られる基本的なバランスを重視しています。これが直感的な判断でわかるのは、私たちの動作パターンは対向するパターンから成り立っているからです。理学療法の学校では、スパイラルと対角線の固有受容性神経筋促通法(PNF)パターンが、身体の中心を軸として頭に向かって動く動作(feeding patterns)と、頭から離れていく動作(protection patterns)を表していると説明されました。パンチや投げる、振るなどの動きがこれらの基本的なパターンから成り立つ様子がわかりやすいです。 プッシュとプルの動作のバランス 優れたストレングスコーチやトレーナーは、プッシュとプルのパターンをしっかりと確立することで、より専門的なパターン(両方を組み合わせたもの)を支える土台が築かれることも理解しています。私はこれまで、リフトをプッシュ、プル、そしてコンビネーションに分類してきました。それは、「単一の筋肉だけを使ったリフト」という考え方から抜け出すためです。基本的に、プル動作とプッシュ動作は同じ筋肉を異なる方法で使用します。動かす筋肉と安定させる筋肉の役割は、しばしば逆転しています。最高のリフトは常に全身の筋肉を使いますが、私たちは依然として主動筋でリフトを分類する傾向があります。プッシュとプル動作の強さのバランスを取ることで、スポーツの種目に関係なく、安定した身体のプラットフォームを作ることができます。私からの唯一の注意点は、まず動作パターンを必要十分なものにすることです。これは私の習慣なのですが、専門家として動きの基本、つまり最低レベルの動作パターンの能力なしに運動を論じるべきではないからです。つまり、プッシュやプルを鍛えるだけで動作の修正が得られるとは考えないということです。それらのエクササイズは、ベースとなる適切なムーブメントパターンの上で成り立つコンディショニングエクササイズと考えるべきです。言い換えれば、FMSの最低ラインである非対称性が少なく各テストで2点以上を獲得できる状態です。 これらの理解が難しければ、まずはこちらの書籍をご確認ください。『ムーブメント -ファンクショナルムーブメントシステム:動作のスクリーニング,アセスメント,修正ストラテジー』 クリーンとプッシュプレス:シンプルな動作が最適?...
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