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パーソナルジム開業の流れを徹底解説!初めてでも失敗しないためには?

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パーソナルジム開業の流れを徹底解説!初めてでも失敗しないためには?

「いつか自分の理想のパーソナルトレーニングジムを持ちたい」と考えたことはありませんか?

本記事では、施設コンセプトの決定、物件・器具選定、資金調達、内装工事、集客に至るまで、パーソナルジムを開業するうえで最低限押さえておきたいポイントをお伝えします。

漠然とした夢を現実に変えるための第一歩として、ぜひご参考ください。

パーソナルジムを開業する方法

ジムの開業方法には大きく分けて2つあります。

1.個人でパーソナルジムを開業

「ジム開業」と聞いて、多くの方がこの方法を思い浮かべるのではないでしょうか?

初めてジムの開業を検討されている方の多くは、現在どこかのジムに所属しているか、フリーランスとしてジムやチーム、団体と契約して活動している方が多いと思います。
自分がパーソナルジムを開業するなら「こんな施設だったらもっと良いアプローチができる」「こうすればクライアントがもっと増やせる」「〇〇のような施設が作りたい」など、それぞれの想いがあるのではないでしょうか。個人でジムを開業する最大のメリットは、これらの理想を叶え「自分の想い通りの施設」を作れることです。
理想のパーソナルジムを開業するには「立地」「テナント条件」「予算」などが揃う必要がありますが、それらもすべて自分で決めることができるため、自分だけの理想の施設を作るには最適な方法です。
また、予算についても上限だけでなく下限も自由に設定できるため、「とにかくお金をかけたくない」という場合には、個人で開業する選択肢が現実的と言えます。

2.フランチャイズに加盟する

すでに、自分の理想とする施設がフランチャイズ展開をしている場合、そのフランチャイズに加盟することもおすすめです。
フランチャイズ加盟の最大のメリットは、開業前の準備が効率化され、開業までの期間を短縮できることです。コンセプトから内装、設備、導入器具の選定、ブランドサイトや顧客管理、集客の方法まで、一連の流れがフランチャイズ規定に基づいて整備されているため、個人でゼロから準備するよりも手間が大幅に軽減されます。
また、デメリットというわけではありませんが、必ずしもフランチャイズ元の掲げるコンセプトや内装などがご自身の理想と完全に一致するわけではありません。施設に関わることの大半は、開業前はもちろん開業後も規定外の変更は難しいため、この点には注意が必要です。
さらに、導入する器具や設備にも最低基準が設けられているケースが多く「可能な限り低予算で開業したい」と考えている場合でも、その基準を下回ることは難しいケースもございます。フランチャイズに加盟する場合は、加盟金を含めた最低限必要な資金を確保しておくことが重要です。

まとめ

個人でのパーソナルジム開業をおすすめする人

・施設のコンセプトや設備、器具などを自由に決めたい
・予算を自由に設定し、とにかく低予算で出店したい

フランチャイズへの加盟をおすすめする人

・自分が理想とする施設がすでにフランチャイズ展開されている
・自分の施設を持ちたいが、事前準備の手間を可能な限り省略したい

パーソナルジム開業までの流れ

ここからは、個人でパーソナルジムを開業する場合の流れをご紹介します。
開業までのタスクとスケジュール感は以下の画像を参考にされてください。

1.施設コンセプトを決める

パーソナルジムを開業するにあたり、まずは「施設のコンセプト」を決めることが非常に重要です。
ぜひ以下のような観点から考えてみてください。

・自分の強みは何か?
・メインとなるターゲットは誰か?
・どんなアプローチができるか(したいか)?
・施設を通じてどんなことを実現したいか?

これらは開業を検討している段階で漠然と思い描いていると思いますが、実際の開業前にはより具体的に決める必要があります。
まずは実現可能性を度外視して、自分が理想とするコンセプトを明確化してみてください。
そして「このコンセプトを実現するためには?」という視点で、(2)以降の物件や器具選定、内装やレイアウトを決めていくことで、コンセプトを軸とした一貫した施設づくりを行うことができます。

【例:施設コンセプトの考え方】

■自分の強みは何か?
・身体の不調改善からフリーウエイトを使った筋力トレーニングまで指導できる

■メインとなるターゲットは誰か?
・体型や痛み・不調に悩む20〜50代の女性

■どんなアプローチができるか(したいか)?
・身体の不調改善を主として、自体重のエクササイズのバリエーションも多く提供したい

■施設を通じてどんなことを実現したいか
・クライアントの身体に関する悩みを解決し、毎日を生き生きと過ごせるようにしたい

■そのためにどんな設備や器具が必要か?
・自体重エクササイズができるフリースペース
・女性に居心地が良いと感じてもらえる空間づくり
・アライメントを整えるためのストレッチツールやピラティスマシン
・重量を扱う指導をするためのスクワットラックやダンベル

2.物件を決める

コンセプトで決めた「提供サービス」や「ターゲット」と自身が想定する家賃をもとに、最適な物件を探します。ここでは「出店エリア」と「テナント条件」の2つの視点から、物件条件の絞り方をお伝えします。

出店エリア

出店エリアは大まかに分けて以下の3つのパターンがあります。

(1)既存クライアントをメインターゲットにする場合

ご自身がレンタルジムなどを利用してフリーで活動中であれば、メインの活動エリアに近いところに出店し、既存のクライアントに会員になっていただくことが最も多いケースです。

(2)主婦や高齢者などをターゲットにする場合

住宅街に出店し、徒歩または自転車で通える会員を集客します。
エリアによっては車での来店が多いケースもあるので、その場合は駐車場も含めた利便性を考慮する必要があります。
既存のクライアントを重視しないのであれば、パーソナルジムを出店する場合はこのパターンが最も多いケースです。

(3)仕事前後、または休憩中のビジネスマンをターゲットにする場合

20〜50代の男性をメインターゲットとする場合、オフィス街への出店は有力な選択肢の一つです。ただし、家賃相場が高くなりやすい点や、土日・祝日の集客が見込みにくい点に注意が必要です。
ビジネスマンが通いやすい立地を重視する場合、オフィスビルのテナントに入ることが理想的ですが、こちらも家賃が比較的高額になる傾向があります。そのため、24時間ジムやフィットネスクラブが多く出店していますが、パーソナルジムの出店は少ないのが現状です。

テナント条件

エリアを決めたら、次にテナントの条件を検討します。提供するサービスによって必要な広さ、天井高などの条件が変わってきますので、それらをクリアする必要があります。
また、施設内の雰囲気も窓の位置、数、日当たりなどで変わります。これらは「契約後に変更ができない」項目となるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
また、ビルのテナントに入居する場合は、近隣のテナントとトラブルにならないように騒音や振動の影響度合いも把握しておくことも重要です。

例えば、以下のような場合には特に注意が必要です。

■プライオメトリクストレーニングを提供したい
3m以上の天井高が必要

■雲梯(うんてい)を設置やサスペンション器具を吊るして利用したい
天井の強度が必要

■壁を使ったメディシンボールスローを行いたい
壁の強度が必要

■壁にアンカーを設置したい
壁の強度と穴を開けて良いかの許可が必要

■アジリティトレーニングを提供したい
フリースペースを広く確保できるようある程度の敷地面積が必要

物件選びに関する詳細はこちらのコラムも参考にしてください。
天井・壁・床の押さえるべきポイント

3.導入器具や床材を決める

導入器具

施設コンセプトの提供サービスやターゲットに基づき、必要な器具を選定します。
理想のトレーニングプログラムに必要な器具をピックアップすることで、導入に必要な費用も算出できます。予算に応じて、種類を豊富に準備する器具と導入を見送る器具を見極めていきましょう。
見極めの際のポイントは「代替ができるかどうか」を判断基準の一つとすることです。

例えば、高重量の器具は軽量の器具では代替できませんが、プライオボックスはスタッカブルステップで一部代替可能です。
また、ゲームスピード360はスーパーバンドを複数つなぐことで代替できます。完全な代替とはいきませんが、汎用性の高い器具での代替を選択肢に含めることで、コストやスペースを抑えることができます。
この時に陥りがちなミスは「欲しい器具」や「自分がトレーニングで使いたい器具」を優先し、実際の活用頻度が低くなることです。まずは「提供するトレーニングに必要」を優先することを心がけましょう。

導入器具やレイアウトについてはこちらのコラムも参考にしてください。
失敗しない施設レイアウトと導入器具の決め方

床材

器具と同様に重要なのが床材です。基本的にはコンセプトやトレーニング内容に適した床材を選ぶことが大切ですが、床材の種類や色味によってはジム内の雰囲気にも大きく影響しますので、その点も考慮して判断してください。

(1)ラバーマット

 

パーソナルトレーニングジムの開業時に1番導入されることが多いのはラバーマットです。ウェイトトレーニングには不可欠であり、安全性や利便性を考慮すると最もおすすめの素材です。
唯一の懸念点は、見た目がハードな印象になりやすいことです。
そのため、女性専用ジムやフィットネススタジオのような柔らかい雰囲気を目指す場合、定番色の黒やグレーは合わない可能性があります。
その場合は、フローリングやコルク調デザインなど、日常的な空間に近いデザインもございますのでぜひご検討ください。

 

(2)人工芝

次に人工芝です。アジリティのトレーニングを実施したいアスリートも使用するジムでは多く導入されています。
走る、止まるなどのドリルやスレッドを使用したトレーニングにも適しているため、フリースペースとして人工芝の面積を広くとるジムもあります。
懸念点は汗や皮脂が入りやすいため、こまめにメンテナンスをする必要があります。
また、人工芝単体ではクッション性が弱いため、トレーニング内容によってはアンダーレイヤー材の施工が必要な場合もあります。

 

(3)その他、フローリングやPVCタイルなど

トレーニングには適していませんが、フローリングやPVCタイル、カーペットなどを導入するケースもあります。
見た目がハードにならず、通う人の心理的ハードルを下げるメリットがありますが、身体への負担や安全性、また器具による床の傷つきやすさなどを考慮すると、おすすめはできません。
見た目を考慮する場合は、前述のコルク調デザインのラバーマットをおすすめします。また、予算の制約がある場合は、重量を扱うトレーニングエリアだけ部分的にラバーマットを敷く方法もありますので合わせてご検討ください。

床材に関してはこちらのコラムも参考にしてください。
施設の床材について

 

4.開業資金の調達

テナントと導入器具が決まると、パーソナルジムの開業に必要な資金が算出されます。それをもとに必要な資金を調達するための方法について、お伝えします。

主な資金調達の方法

(1)自己資金

満足のいくパーソナルジムを開業するために、全ての費用を自己資金で賄うのは難しい場合が多いですが、中には自己資金のみで開業される方もいます。
メリットとして、「事業計画などを他者に報告する必要がなく、自分の理想通りのジムを、自分のペースで開業できる」という点が挙げられます。一方で、資金を貯めるために時間がかかることが最大のデメリットです。
また、事業計画については自己資金でまかなう場合であっても、他者に説明できる程度にまとめていた方が先々の経営を考える上でも良いかと思います。

(2)銀行など金融機関からの融資(日本政策金融公庫の新創業融資制度含む)

弊社の取引先でも、パーソナルジムの開業の資金調達で1番多いケースは「金融機関からの融資」です。
事業に必要な資金に対し、事業計画書を準備して金融機関の担当者に説明し、審査を経て融資が決定されます。
事業計画書の内容や自己資金額、実績などが考慮されますが、一般的に銀行よりも日本政策金融公庫の方が審査に通りやすい傾向があるようです。

(3)自治体の補助金

国からの助成金や、パーソナルジムを開業する場所や会社を登記する自治体からの開業資金の補助金・助成金を活用できるケースがあります。
開業のタイミングにちょうどいい補助金が公示されているかはわかりませんが、各所のウェブサイトを確認し、ご自身の条件に合うものがあるか調べてみるのも方法の一つです。

(4)フランチャイズ加盟者向けの支援制度など

フランチャイズに加盟する場合、フランチャイズ本部が資金調達に関する支援制度を設けていることがあります。その場合は、自己資金と加盟・開業費用を照らし合わせ、資金調達方法について相談してみることをおすすめします。

費用相場とミニマムスタートの落とし穴

「パーソナルジムの開業に必要な資金はどれくらいですか?」とよく質問を受けますが、これはジムの面積、導入器具、テナントの家賃によって大きく異なるため、一概にはお答えできません。
実際の弊社相談例では、総予算が300万円程度のケースから、2,000万円以上のケースまで幅広く見られます。
また、「まずはミニマムスタートで」という相談もよくいただきますが、その場合は売上規模が小さくなるだけでなく、本来やりたいことの多くが実現できない可能性があることにも注意が必要です。
設備や器具、スペースの確保が十分でないと、理想のトレーニングプログラムが組めず、ターゲットとしていた会員を獲得できない、といった悪循環に陥り、結果として「もう少し費用をかけて広い物件を借りて、器具を増やせばよかった」ということにもなりかねません。
ミニマムスタートは一つの大切な考え方ですが、ご自身の予算と妥協するとまずい点とを見比べることで、少しでも理想に近づけることを目指しましょう。

見落としがちな開業後のランニングコスト

物件に関わる敷金・礼金、内装工事、器具購入などの初期費用以外に、見落としがちな費用項目として「オープン後のランニングコスト」があります。
家賃や光熱費、スタッフを雇う場合の人件費などは、売上が十分に見込めない初月から発生します。
そのため、初期費用と併せて、ジムが軌道に乗るまでのランニングコストを見込んでおくと安心です。

5.物件契約

物件の契約に関しては、導入器具の選定と同時進行で進めることをおすすめします。立地や天井の高さ、床、既存設備などの条件が良い物件は、当然パーソナルジム以外の業態でも検討されるため、希少性が高く、すぐに契約されてしまうケースが多いです。そのため、物件探しは早めに開始し、根気よく続ける必要があります。
また、物件の種類によっては、窓や玄関付近にジムの看板を掲示できるかどうかも確認しておくことも大事なポイントです。
不動産会社によっては、契約から開業までの準備期間の一部をフリーレント(家賃免除)として条件提示する場合もあります。
床材や器具の取り寄せには最大3ヶ月程度かかる可能性があるため、内装工事の期間を考慮し、フリーレントをうまく活用しながら契約を進めましょう。

6.開業届の提出

パーソナルジムの開業自体には開業届は不要ですが、会社の登記や個人事業主としての登録が済んでいない場合には手続きが必要です。
個人事業主としての届出は、都道府県によっては税務署への開業届が「個人事業開始申告書」を兼ねる場合があります。詳細は管轄の税務署へ確認してください。
また、営業を始める前には、管轄の消防署への防火対象物使用開始届の提出が必要です。消防署での確認を忘れないようにしましょう。
さらに、ジム内でプロテインなど飲食物を提供する予定がある場合は、食品衛生法に基づき、保健所への届出も必要です。この点にも注意してください。

7.レイアウトの決定

レイアウトを検討する際、最も大切なのは「どこに何を置くか」ではなく、「どこで何をするか」を考えることです。
器具のサイズや場所を起点にレイアウトを考えると、「きれいに配置したつもりが、実際には器具の移動距離が長く不便だった」「トレーニングセッションの導線に沿っていなかった」などの問題がよく起こります。
施設内の「どこで何をするか」をイメージし、それを起点にレイアウトを決定しましょう。

レイアウトに関してはこちらのコラムも参考にしてください。
失敗しない施設レイアウト

 

また、器具の置き場所以外にフリースペースの導入も検討してみてください。

フリースペースの主な用途としては以下が挙げられます。
・アジリティやプライオメトリクスのトレーニング
・自体重のエクササイズ
・グループトレーニング

フリースペースを有効活用するには、あらかじめ用途を具体的に決めておくことが大切です。「色んなトレーニングに使う」と漠然と考えていると、実際にはストレッチにしか使用せず、フリースペースを有効活用しきれなかったというケースもございます。

「フリースペース」といえども、導入の際にはコンセプトをもとに「活用方法はある程度は決めておく」ことをおすすめします。

フリースペースに関してはこちらのコラムも参考にしてください。
フリースペース導入の3つのポイント

8.提供メニューや料金の決定

ジムで提供するサービスや料金も事前に決める必要があります。
基本的なパーソナルトレーニングの提供方法には主に以下の選択肢がありますが、経営者の考え方と顧客に需要によって最適なものは変わるかと思います。

・月額制
・単発のチケット制
・まとめ買い制度

また、提供するプログラム内容に応じて1回のトレーニング時間も決定します。
時間設定は短ければ30分、長ければ90分以上のジムもあるため、自身と顧客に適した時間を選びましょう。
そして、料金とトレーニング時間の設定はプログラム内容だけでなく、開業エリアの相場を理解することも大切です。
もし既に担当している顧客以外に新規の顧客をしっかりと獲得したいのであれば、近隣のジムとの価格差や設備の充実度、スタッフの対応を考慮し、優位性や逆に劣る点などを分析した上で価格設定を行うことをおすすめします。

9.予約・決済システムの選定・導入

パーソナルジムを運営する上で日常的に必要になるのが予約と決済のシステムです。事業の拡大や効率化を目指すのであれば、開業当初からジムの運営方法にあったシステムを導入することをおすすめします。

導入のメリットを挙げるとキリがないですが、主に以下のものが挙げられます。

・24時間予約受付が可能
・ダブルブッキングなどのトラブル回避
・金銭の受け渡しがないため、売上の締め作業のミスや現金の紛失などによる差異が出ない
・顧客管理が容易

デメリットとして、初期費用や月額手数料がありますが、電話やLINEでの応対にトレーナーが時間を割く必要がないこと、予約当日に現金の収受を行う必要がないことを加味すると、トレーナーが運動指導に専念できるため導入のメリットは非常に大きいものと言えます。
途中からシステムを導入する場合、会員数が増えるにつれて手間も増えるため、初期段階の導入を強くおすすめします。

パーソナルジムに特化したおすすめのシステムはこちらです。
ジム特化型の店舗運営システム AZZIST

10.スタッフの採用・教育

パーソナルジムの開業において、多くの方が苦労するポイントの一つがスタッフの採用と教育です。パーソナルジムはオーナー1人で開業することが多いですが、2組以上で同時にトレーニングができる施設の広さがある場合は、初期段階からスタッフを採用しているケースも見られます。
初期のスタッフ採用では、元同僚や知り合いのトレーナーなど「施設のコンセプトの共有・共感に時間がかからない人材」を優先して採用することをおすすめします。この方法であれば、スタッフ教育や技術研修に時間を割けない場合でも効率的に採用を進められます。
一方で経験者を採用する場合には、採用時に施設のコンセプトを明確に伝えないと、経験者が独自のやり方でサービスを提供し、施設全体のサービスに一貫性が欠けるケースもよく耳にするため注意が必要です。
その場合は、あえて施設を「レンタルジム」として運営し、契約トレーナーが個人の裁量でサービスを提供する方法もございます。この場合、「組織としての発展」を目指すのは難しいですが、初期段階では効率的な選択肢の一つです。
また、上記の方法を取らずにスタッフ教育を効率化したい場合には、ご自身が学んだアカデミーや養成講座をスタッフに受講してもらうことで知識共有のスピードを早めることも可能です。

11.集客

パーソナルジムの開業準備において、売上に最も直結するのは集客です。スタートダッシュが切れるようにオープン前から取り組むことをおすすめします。

集客方法には以下のような手段があります。

・紹介
・ポスティング
・WEB広告
・SNS(広告含む)

どの手段を用いる場合でも、まずは施設を知ってもらうためのブランドサイト制作は必須です。
「なるべく安価で済ませたい」と考える方も多いですが、価格だけを優先せず、集客効果の高い「効果的なブランドサイト」の制作に注力することをおすすめします。トレーナーが「効果を出すためには、独力ではなく専門家の力を借りてトレーニングすべき」とアドバイスするのと同様に、サイト制作も専門家に依頼することで効果的な結果を得られるためです。
また、オープン前から会員登録や予約受付を可能にするために、(9)で先述したような予約・決済システムを先に導入しておくことをおすすめします。

12.インフラ整備

パーソナルジムの開業前に、電話、Wi-Fi、水道、電気、ガスなどのインフラ整備を確認しておきましょう。
ビルのテナントに入居する場合、一部のインフラがビル側の管理下にある場合もございます。
不動産会社や大家と事前に必要事項を確認することで、スムーズな開業準備がすすめられます。

13.マニュアル準備と開業

開業時には、トレーニング提供、受付業務、電話・メール対応、入会案内など、多岐にわたる業務が発生します。これらをマニュアル化しておくことで運営を効率化できます。
これまでの準備に漏れがないかを改めてチェックして開業日を迎えましょう。

よくある質問

パーソナルジムの開業や運営に資格や許可は必要?

現時点ではジムの開業に伴い保有しておくべき必須の資格や許可はありませんが、以下の場合には届出が必要です。

・会社の登記や個人事業主としての登録が済んでいない場合は、税務署への開業届

・ジム内でプロテインなど飲食物を提供する予定がある場合は、食品衛生法に基づき保健所へ届出

・開業前に管轄の消防署への防火対象物使用開始届

どんなトレーニング器具を揃えるべき?

ご自身のトレーニングコンセプトを見直して選定することをおすすめします。器具の選定に迷われた際は、ぜひご相談ください。
施設の広さや提供サービスにより異なります。弊社への相談事例でも、総予算が300万円程度のケースから、2,000万円以上のケースまで幅広く見られます。
具体的なご相談内容に基づき、器具や床材などの必要な設備のお見積りを算出いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。 

開業資金はどの程度必要?

施設の広さや提供サービスにより異なります。弊社への相談事例でも、総予算が300万円程度のケースから、2,000万円以上のケースまで幅広く見られます。具体的なご相談内容に基づき、器具や床材などの必要な設備のお見積りを算出いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。 

理想のパーソナルジム開業は「それでも楽しい」

最後までお読みいただきありがとうございました。

本記事では、パーソナルジムの開業の流れを大まかにご説明しました。これ以外にも突発的な対応が必要になる場合や、予想以上に順調に進む場合もあるかと思います。
あまりの長文に「やることが多いな…」と不安に感じるかもしれませんが、トレーナーを志す多くの方が一度は思い描く自身の理想の施設の開業は、大変な反面、皆様とても楽しそうに準備を進めている様子をよく目にします。
本記事をご覧いただいた方は、既に開業を具体的に検討されていることと思います。
パフォームベタージャパンでは様々な施設の開業をお手伝いしておりますので、器具や床材の選び方やレイアウトの考え方など、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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