1991年に創業したアメリカ本社のPERFORM BETTERは、当時から「ファンクショナルトレーニング」をキーワードにトレーニング器具の販売だけに留まらず、全米中で最新の技術と情報を共有するセミナー事業を展開してきました。

私が現役時代の後半に差し掛かった2009年〜2012年頃に日本でも「ファンクショナルトレーニング」という言葉が拡がってきました。

当時は聞き慣れない言葉でしたが、選手としての拠点をアメリカに移していた私は日本とアメリカのトレーニング環境、考え方の違いから、日米それぞれの良さと日本にも取り入れるべき部分を実感していました。

「ファンクショナルトレーニング」という言葉だけでなく、PERFORM BETTERの本質的な活動である知識や技術の共有を日本で展開することにより、トレーニング環境、選手とトレーナーの関係性、そして一般の方の健康に大きく貢献ができると考え、日米でお世話になったトレーナーを中心にご尽力いただき2015年3月に株式会社パフォームベタージャパンを設立しました。

器具の販売やPerform Better Japan SUMMITを中心としたセミナー事業など、多くの方の力をお借りし少しづつ形になってきましたが、設立当時のビジョンの実現には程遠く、まだまだ組織としても成長の途中です。

設立より掲げている「アスリートがより良いバックアップ体制で競技を続けられる環境と、より多くの方が快適で安全にスポーツを楽しめる環境を提供し、日本のスポーツ、健康産業の現場を更に充実させる」の実現に向け邁進することをお約束し、引き続き多くの方の力をお借りできれば幸いです。

Perform Betterの考えをトレーニング用具や教育を通じて提供することが、スポーツパフォーマンスを向上させるファンクショナルトレーニングの普及のカギとなります。

Perform Better Japanにより最新のトレーニングに関する情報や用具が日本のみなさまに届くようになり、日本におけるファンクショナルトレーニングの認知や重要性は新たなステージに上がることでしょう。

私たちもPerform Better Japanと協力し、日本の様々な競技の指導者やトレーナー、理学療法士のみなさんから「ファンクショナルトレーニングといえばPerform Better」と言われるような存在となれればと思っています。

現役時代の北島康介とは数々の遠征や合宿を伴にしましたが、彼のすごさはトップアスリートとしての競技結果だけでなく「自分の身体、コンディションを理解し相手に伝える」ところです。

トレーナーと選手の関係性はどちらか一方からのコミュニケーションのみでは成り立たず、双方からの意見の交換の上で初めてコンディションのマイナスをゼロに、ゼロをプラスにすることが可能になります。

クライアントの主観や感覚をトレーナーが的確に理解して確かな理論のもとサービスを提供することはとても重要なことです。

それを体現できるトレーナーを1人でも増やすために、現場で実際に活躍するトレーナーの経験や知識を共有したいと考え、パフォームベタージャパンは創業より理論の紹介や現場で起きている課題・発見を共有するセミナー活動も事業としています。

トレーナーの知識、技術を向上させ、アスリートが自分の身体のコンディションに興味をもつことが、怪我の予防やパフォーマンスの向上を可能にしスポーツの現場がさらに充実すると考えています。

そして選手とトレーナーの関係性が一般の人にも還元され、多くの方が自分の身体に興味を持ち、長く健康でいられる人が1人でも増えることが今後のスポーツ・フィットネス業界のできる社会貢献の一つです。

パフォームベタージャパンを通して私の経験と知識が少しでも次の世代に残せるよう、活動していければと考えています。