今回は「フリースペース」について、弊社がファシリティデザインを担当した FLUX CONDITIONINGSを事例にあげながら、3つの重要なポイントをご紹介いたします。
フリースペースの設置要否・広さなどを検討するうえで参考にしていただければ幸いです。
*「フリースペース」について
本メールでは、スクワットラックやファンクショナルトレーナー、有酸素マシンなど「固定されている器具がないスペース」といたします。
1. 施設のコンセプトを起点に考える
FLUX CONDITIONINGSでは、以下のコンセプトにもとづきフリースペースを設けています。
【コンセプト】
筋力やパワーの向上だけでなく、柔軟性や全身持久力など、パフォーマンスを最大限高めるすべての要素を組み合わせ、アスリートの競技パフォーマンスアップから、思い通りのボディデザインやシェイプアップメニュー、そして、肩痛や腰痛を改善したい方のリハビリテーションメソッドまで、目的に合った、パーソナルコンディショニングを提供します。
(一部抜粋。コンセプトの全文はこちら)
「パフォーマンス向上からリハビリまで、幅広いニーズに応える」コンセプトの実現ために、中央に30㎡程度の広い人工芝のフリースペースを設け、自体重のエクササイズやプライオメトリクス、アジリティトレーニングの提供が可能となっています。
上記はアスリートの指導も想定した施設の考え方ですが、たとえばフィットネス愛好家をメインの利用者とするジムの場合には、ストレングトレーニングや有酸素運動のスペース確保を優先し、フリースペースは狭く設定する、といった考え方が必要になります。
過去のコラムでもご紹介いたしましたが、コンセプトを起点に施設のあり方を考えることは、3つのポイントの中でも特に重要です。
2. スペースの「メインの用途」を決める
FLUX CONDITIONINGS では、以下の3つをフリースペースのメインの用途と定め、人工芝の広いフリースペースを設けております。
・アジリティ、プライオメトリクスのトレーニング
・自体重のエクササイズ
・グループトレーニング
人工芝は見栄えがよく、アジリティトレーニングにも適していますが「どんなジムでも人工芝が最適」というわけではありません。
スペースの用途を「色んな用途に使う」とあいまいに考えていると、実際にはストレッチにしか使用せず、床材のメリットを活用しきれなかったというケースもございます。
「フリースペース」といえども、コンセプトをもとに「活用方法はある程度は決めておく」ことをおすすめします。
3. 安全性に配慮し他者との距離を空ける
FLUX CONDITIONINGSでは、安全性を高めるために以下の工夫を行なっています。
・人工芝の上にはフリースペースで使う器具しか置かないことで、周囲との距離を確保する
・有酸素マシンを入口(画像右側)に設置することで、有酸素マシンだけを利用するお客様はフリースペースを通らないようにする
・スクワットラックは鏡に向かって使用するため、フリースペース側が死角となることを考慮し、特に広く距離を確保する
フリースペースで「プライオボックスなどのバランスを崩しやすい器具を使う」「アジリティトレーニングで素早く移動する」といった指導を提供する場合は、上記のように周囲との距離や利用者の死角に配慮し、安全な環境でサービスを提供する必要があります。
フリースペースの導入を検討する際は、スペースの使い勝手のみを切り離して考えるのではなく「コンセプト」「主な用途」「安全性」の3つの観点から、全体のレイアウトとあわせて複合的に考える必要があります。
お悩みの際はパフォームベタージャパンへ是非一度ご相談ください。
*本件に関してFLUX CONDITIONINGSへ直接のお問い合わせはお控えいただくようお願いします。
株式会社パフォームベタージャパン