今回は、施設の壁や床に器具や収納ラックを固定する場合の注意事項についてご紹介いたします。
施設開業時のテナント契約や建物の設計段階で事前の確認が漏れると、床への固定ができず、希望のラックを最適な場所に設置できないケースもありますので注意が必要です。
トレーニング器具
(1)スクワットラック
トレーニング施設に欠かせないスクワットラックですが、パフォームベターのハーフラックのように本体の重量が十分あるモデルであれば、床に固定しなくても、本体とプレートホルダーに設置しているプレートの重さで安定させることが可能です。
そのため、床に固定せずに使用している施設も多く見られます。
ただ、「本体重量の軽いモデル」や、「複数台を連結させて横長になるモデル」の場合は安全性の観点から固定することをお勧めしています。
画像のスクワットラックは、Perform Betterの新シリーズ「Signature Series」です。
ラック同士を横並びまたは向かい合わせに連結したり、収納ラックやラットプルダウンなどを組み合わせて設置できる仕様になっています。
単体でも床に固定せずに使用できますが、ハーフラックと比べて本体重量が軽いため、スクワットラックや連結先の収納ラックを含め、床に固定することをおすすめしています。
【固定時の注意点】
1.使用するボルトと固定箇所
・各支柱のベースにある4か所のボルト穴を使い、床のコンクリートに固定してください。 *支柱が4本ある場合は、合計16本のボルトが必要になります。
2.ボルト埋め込みと床材の厚み
・10cmのボルトを使用することで、約9cm程度がコンクリートに埋まる設計です。
・床材の上からボルトを固定する場合は、床材の厚みや周辺の条件を踏まえて、必要に応じてボルトの長さを変更してください。
3.コンクリート内の鉄板の有無
・コンクリート内部に鉄板が埋め込まれている場合があります。
事前に建築図面などを確認し、10cmのボルトがしっかり埋め込めるかご確認ください。
(2)ファンクショナルトレーナー
ファンクショナルトレーナーをはじめとするケーブルマシンは床に固定せずに使用することも可能ですが、その場合は1.4m程度のベースの足を左右に設置する必要があります。
安全性の面ではどちらでも問題はありませんが、トレーニングスペースを有効活用したい場合は床への固定をお勧めいたします。
【固定時の注意点】
1.使用するボルトと固定箇所
・ベースにある4か所のボルト穴を使い、床のコンクリートに固定してください。
2.ボルト埋め込みと床材の厚み
・必要なコンクリート厚:127mm(コンクリートへのアンカー最低埋め込み量:76mm)
・床材の上からボルトを固定する場合は、床材の厚みや周辺の条件を踏まえて、必要に応じてボルトの長さを変更してください。
3.コンクリート内の鉄板の有無
・コンクリート内部に鉄板が埋め込まれている場合があります。
事前に建築図面などを確認し、10cmのボルトがしっかり埋め込めるかご確認ください。
(3)トレーニングロープアンカー
トレーニングロープはスクワットラックや収納ラック、スレッドに固定するケースもありますが、ロープアンカーを壁に設置して固定することも可能です。
ラックやその他の器具に固定すると本来の目的での使用が制限されるため、スペースに余裕がある際はアンカーの設置をお勧めしております。
【固定時の注意点】
1.使用するボルトと固定箇所
・ベースにある4か所のボルト穴を使い、壁に固定してください。
2.ボルト埋め込みと壁の強度
・最低10cmのボルトを使用して壁に固定してください。
・造作壁の場合、壁の強度が足りずに壁自体が壊れてしまうことがありますので、必要に応じて壁の強度を上げるためのボードを設置するなどして対応してください。
*施工時に内装業者や大家さん、不動産会社とご相談ください。
収納ラック
(1)スペクトラムラック
スペクトラムラックは大容量の収納ラックで、メディシンボール、ケトルベル、ダンベルなどの専用トレイを選択して施設に合わせて導入いただけます。
また、上部に懸垂バーがついているため、サスペンション器具やデラックスアブストラップ などで自体重のエクササイズにもご活用いただけます。
【固定時の注意点】
1.使用するボルトと固定箇所
・ベースに合計16か所のボルト穴を使い、床のコンクリートに固定してください。
2.ボルト埋め込みと床材の厚み
・10cmのボルトを使用することで、約9cm程度がコンクリートに埋まる設計です。
・床材の上からボルトを固定する場合は、床材の厚みや周辺の条件を踏まえて、必要に応じてボルトの長さを変更してください。
3.コンクリート内の鉄板の有無
・コンクリート内部に鉄板が埋め込まれている場合があります。
事前に建築図面などを確認し、10cmのボルトがしっかり埋め込めるかご確認ください。
(2)アジャスタブルウォールマットラック
マットラックは、施設内の有効スペースの確保やマットの衛生面、寿命などの様々な観点から設置をお勧めしております。
両面にマットを掛けられるキャスター付きマットラックは移動もできるために便利ですが、ハンギングクラブマットが12枚収納できる反面、スペースも多く必要とします。
有効スペースを最大限確保するには、壁への設置ができるアジャスタブルウォールマットラックをご検討ください。
マットの収納枚数は8枚と減るものの、省スペースでの収納が可能です。
【固定時の注意点】
1.使用するボルトと固定箇所
・ベースの左右にある2か所のボルト穴を使い、壁に固定してください。
2.ボルト埋め込みと壁の強度
・最低10cmのボルトを使用して壁に固定してください。
・造作壁の場合、壁の強度が足りずに壁自体が壊れてしまうことがありますので、必要に応じて壁の強度を上げるためのボードを設置するなどして対応してください。
*施工時に内装業者さんや大家さん、不動産会社とご相談ください。
今回ご紹介したラックの固定方法をご希望の場合には、ご依頼予定の建築会社や内装業者、物件オーナーや不動産屋などの関係先に事前にご確認ください。
そのほかに確認すべき事項や導入方法などに関してご不明点があれば、お気軽にお問い合わせください。
施設の要望に応じて適切な導入方法をご提案させていただきます。
施設の開業・改装についてのご相談も承っております
パフォームベタージャパンではトレーニング器具のご購入だけでなく、以下のようなご相談も承っております。
・床材の違いや選び方がわからない
・コンセプト実現のためにどのような物件を選ぶべきか悩んでいる
・施設のコンセプトは決まったが「導入器具やレイアウトが決まっていない」ので、そこから相談したい
時期未定、構想段階でも構いません。
施設の設営についてお悩みやご不明点がありましたら、是非お気軽にご相談ください。
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