COLUMN
ウェビナー質疑応答を公開!|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 感覚運動科学の基礎から実践的な応用までを丁寧に解説し、現場で役立つ知識やスキルについて具体的にお話しいただきました。 今回のレポートではウェビナー終盤に受講者から寄せられた質問とそれに対する近藤先生の回答をまとめています。 本テーマは2024年12月、今年4月、8月にも実施されており、基本構造や理論の整理については、以下のコラム記事にてご紹介しています。 ウェビナーレポート|近藤 拓人さん「感覚運動科学の基礎」 ご参加いただけなかった方や、復習したい方は是非あわせてご覧ください。 ■テーマ:感覚運動科学の基礎 ■開催日:2025年11月15日 ■講師:近藤 拓人 (AZCARE ACADEMY 代表 / NEXPORT 代表) Q&A 感覚運動科学の理解をベースにウェビナー後半では医療・トレーニング・フィットネスといった多様な現場から寄せられた質問に対し、近藤さんが理論と実践をつなぐかたちで丁寧にご回答をいただきました。 以下、一部抜粋してご紹介します。 Q1:眼球運動に関してもPLAZ+で学ぶことができますか? A: はい、学べます。 視覚の講座は後藤先生が担当してくれていますが、まずは僕の講座を受けたあとに、後藤先生の12回コースを受けてもらうのが一番いいです。 ただ眼球運動だけを学んで現場で使うのはおすすめしません。 リスクもありますし、結局使わなくなるからです。 視覚そのものを理解した上で眼球運動を使うと、すごく効果的なのでその意味でも PLAZ+ではしっかり学べる内容になっています。 Q2:背面(広背筋、ハムストリングスなど)の感覚を感じづらい方が多いと感じます。日常の体感覚視覚からの情報が少ないからでしょうか? A: イメージもあると思いますが、実は広背筋より腹筋群のほうが感覚が薄いです。 特に腹筋下部が全然わからないという方がめちゃくちゃ多いです。 ほかにも前鋸筋、僧帽筋下部、内側広筋、上腕三頭筋など、感覚の入力が入りづらい筋肉っていくつかあります。 なので、背面だから弱いというよりは、そもそも体勢感覚として情報が入りにくい部位が人によって決まっているというイメージのほうが近いですね。...
ウェビナー質疑応答を公開!|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)
サミットレポート(2/3)|PERFORM BETTER JAPAN SUMMIT 2025
10月17日(金)〜19日(日)に開催した「PERFORM BETTER JAPAN SUMMIT 2025」の内容の一部を全3回に分けて配信させていただきます。 今回は初日の講義の模様を一部ご紹介します。 栄養、コミュニケーション、感覚運動、多方向ムーブメントなど多角的なテーマを通じ、現場で活用できる知見を解説いただきました。 テーマ:ダイエットのための栄養学(前半)/EAMC(運動関連筋痙攣)に対する統合療法(後半) 川合 智(日本統合療法株式会社 代表) 川合さんは運動療法と栄養療法を土台とした「統合療法」を指導し、様々な慢性不調を抱える方を寛解へ導き、アスリートに対する栄養アドバイスも行っています。 前半の講義では、ダイエットを「体重減少」ではなく「代謝の調整」として捉える考え方を紹介しました。 ダイエット成功のために押さえておきたい栄養学的アプローチを、マクロ(エネルギーフラックス、セットポイント理論など)とミクロ(慢性炎症、血糖コントロール、微量栄養素欠乏など)の二つの視点から解説しました。 後半の講義では、運動関連筋痙攣(EAMC)と熱痙攣との違いを整理した上で、EAMCに関連する栄養素について解説しました。 栄養アプローチを“現場で扱える言語”に落とし込む重要性を伝え、実践につながる学びとなりました。 テーマ:Reach Program −知識・技術だけでは足りない、現場で求められる成果を引き出すコミュニケーションの力− 荒井 秀幸(株式会社R-body Chief Technical Officer) 荒井さんは、コンディショニングを提供するスポーツ運動療法施設「株式会社R-body」のChief Technical Officerとして、トップアスリートや一般の方に向けたコンディショニングトレーニング指導を行っています。 本講義では「知識や技術だけで成果は出ない。必要なのは“伝え方の力”」と語りR-bodyが開発したReach Programをもとに、コーチングとティーチングの違いを明確に整理し、クライアントの行動変容を引き出すための“再現性あるコミュニケーション”の仕組みを紹介しました。 会場では多くの受講者が実際のケーススタディを通して、言葉の使い方が結果を左右することを体感していました。 テーマ:関節アライメントを考慮した連動性とパフォーマンスの向上 −運動感覚を培うために−...
Webinar Report|AIを用いたスポーツ動作解析(内田 智也先生)|サミットプレウェ...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 トヨタアスリートスポーツセンターの内田智也先生に「AIを用いたスポーツ動作解析」をテーマに講義いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますので、ご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:AIを用いたスポーツ動作解析 プレウェビナー編 ■開催日:2025年8月28日 ■講師:内田 智也 (トヨタアスリートスポーツセンター) AIを用いた動作解析とは? 近年、AI技術の進歩により、スポーツ動作解析の方法は大きく変化しています。 従来のマーカーを体に貼り付けるモーションキャプチャーは準備や後処理に時間がかかり、研究用途が中心でした。 しかし、AIによる「マーカーレス解析」が登場したことで、カメラ撮影だけで短時間に解析が可能になり、現場での実用性が一気に高まりました。 特に投球動作のような複雑な動きでも、5分程度で解析とフィードバックが行えるようになり、病院やチームの現場でも導入が進んでいます。 動作解析は評価の一部 筋力測定や関節可動域の評価、画像診断などと同様に、動作解析も統合的な評価の一つであり、それ単体で完結するものではありません。 特に重要なのは、数値そのものよりも「どの変数を選び、どのように解釈して伝えるか」。 対象者に合わせたフィードバックが必要であり、プロ選手から学生、一般の方まで、理解度に応じて伝え方を変える工夫が求められます。 リアルタイムフィードバックシステム トヨタアスリートサポートセンターでは、フォースプレートやジャンプ計測、アイソメトリックスクワットなどを組み合わせ、AI解析と統合した「リアルタイムフィードバックシステム」を構築しています。 たとえば片脚ジャンプや減速動作を評価し、着地時の膝や股関節の使い方を数値化。 さらに直感的に理解できるよう姿勢や体幹の傾きをビジュアルで提示することで、選手自身が動きを修正しやすくなる仕組みを導入しています。 このように「わかりやすいアウトプット」を設計することが、選手の納得感と現場での活用につながっています。 Bridge the gap AIを用いた動作解析は高精度かつ短時間で可能になりましたが、それを「どう現場に落とし込むか」が大きな課題です。 解析者が提示する変数やフィードバック方法に専門性の偏りが出ると、現場とのギャップが生まれる可能性があります。 その橋渡し役となるのが、指導者やトレーナーです。 選手やコーチの言語と、解析から得られる数値をつなげることが、AI時代の動作解析において欠かせない要素といえます。...
Webinar Report|筋肥大の科学(加藤 光先生)|サミットプレウェビナーレポート
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 東京大学大学院博士課程で筋肥大の研究を進める加藤光先生に「筋肥大の科学」をテーマに講義いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますので、ご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:筋肥大の科学 プレウェビナー編 ■開催日:2025年8月27日 ■講師:加藤 光 (東京大学大学院博士課程) 筋肥大を学ぶ意義 筋肥大には大きく「力学的機能」と「代謝的機能」の2つの意義があります。 力学的には最大筋力の向上や持続的な力発揮能力の向上に結びつき、競技パフォーマンスや傷害予防に寄与します。 代謝的には基礎代謝量の増加や抗炎症性物質の分泌促進など、生活習慣病リスクの低減や健康維持に直結する効果があります。 特に骨格筋は唯一、外的刺激によって量を増やすことができる組織であり、年齢や活動量の低下による代謝不良への対抗手段としても重要です。 現状における筋力トレーニングの課題 これまでの筋力トレーニングの議論は「セット数」「負荷」「種目」といった方法論の組み合わせに偏ってきました。 しかし、個人の経験・年齢・環境・遺伝的要因によって反応は大きく異なり、ガイドライン的な“平均値”だけでは最適解を導くことが困難です。 そのため、現場で重要になるのは「どのような刺激が筋肥大を引き出すか」を理解し、科学的メカニズムに基づいて調整していく視点です。 単一の研究結果に依存するのではなく、研究を統合し、その背後にある生物学・物理学的な原理を踏まえてトレーニングを設計する必要があります。 筋力トレーニングと筋の適応変化の関係(サミットの序論) 筋肥大は「同じ刺激を繰り返せば際限なく進む」ものではなく、一定の適応値に達すると停滞します。 ここで重要になるのは「更新」です。 つまり、負荷の質や量を調整して、新たな適応変化を促すことがトレーニング設計の本質となります。 サミット本番では、この「更新」をどのようにデザインするか、メカニカルストレスや代謝性ストレスといった刺激の質をどう捉えるかが深く解説する予定です。 Q&A 参加者からの質問に対し、自身の研究をもとに具体的にお答えくださいました。 以下、一部抜粋してご紹介します。 Q1. 筋肥大と脂肪燃焼を両立させるために、有酸素運動との組み合わせ方法はありますか? A: 有酸素運動はエネルギー収支の面で筋肥大にマイナス要素を持つ場合があります。 ただしシステムとして捉えれば、栄養・休養との関係を含めて両立を設計することは可能です。 「仕組み」を理解することで、現場での最適な組み合わせ方を考えられるようになります。 Q2....
Webinar Report|カオスの中に秩序を見出す(桂 良太郎先生)|サミットプレウェビナー
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。Best Performance Laboratory 代表取締役の桂 良太郎さんに「Secret of Multidirectional Movement 〜カオスの中に秩序を見出す〜」というテーマのもと、競技現場で不可欠となる“多方向ムーブメント”の捉え方と実践への応用について、理論と動作例の両面から解説いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますので、ご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:Secret of Multidirectional Movement ~カオスの中に秩序を見出す・多方向ムーブメントの秘密~ プレウェビナー編 ■開催日:2025年8月23日 ■講師:桂 良太郎 (Best Performance Laboratory代表取締役) カオスの中に秩序を見出す 予測困難でカオスなスポーツ動作の中から、動作を支配する普遍的な「秩序」を見出すことは、 気象予報士が、気圧や風向から未来の天気を予測する過程と似ています。 多方向ムーブメントや方向転換、カッティングといったアジリティ動作において、アスリートの動作や状況の中に存在する、汎用性と再現性を兼ね備えた運動原理を「アトラクター」と表現します。 スポーツパフォーマンスの最大化と傷害リスクの低減を同時に実現するためには、この「アトラクター」の獲得と最適化が必要不可欠になります。 伝統的ムーブメントスキルトレーニング シャッフルカット、クロスオーバーカット、ベースローテーション、ドロップステップなど、様々なムーブメントスキルの「型」を身に付けることは非常に重要です。 しかしながら、単に動作やシチュエーションを再現して、理想的な動作を反復練習するだけでは、フィールドへの転移は起こり得ないことも事実です。...
Webinar Report|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 感覚運動科学の基礎から実践的な応用までを丁寧に解説し、現場で役立つ知識やスキルについて具体的にお話しいただきました。 今回のレポートではウェビナー終盤に受講者から寄せられた質問とそれに対する近藤先生の回答をまとめています。 本テーマは2024年12月、今年4月にも実施されており、基本構造や理論の整理については、以下のコラム記事にてご紹介しています。 ウェビナーレポート|近藤 拓人さん「感覚運動科学の基礎」 ご参加いただけなかった方や、復習したい方は是非あわせてご覧ください。 ■テーマ:感覚運動科学の基礎 ■開催日:2025年8月10日 ■講師:近藤 拓人 (AZCARE ACADEMY 代表 / NEXPORT 代表) Q&A 感覚運動科学の理解をベースにウェビナー後半では医療・トレーニング・フィットネスといった多様な現場から寄せられた質問に対し、近藤さんが理論と実践をつなぐかたちで丁寧にご回答をいただきました。 以下、一部抜粋してご紹介します。 Q1:組織として損傷はないが痛みが出ていることはクライアントにも伝えていますか? 必要に応じて医療機関でも検査すると思いますがよほどの痛みでない限り損傷がないけど、痛みが出ていると理解してもらうべきですか?クライアントを安心させる要素にもなり得るかなと思い質問させていただきました。 A: はい、伝えるようにしています。 痛みがあっても画像などで異常が見られないケースはよくあります。 クライアントの多くは「何か壊れているのでは?」という不安を持っているため、それがないとわかるだけでも安心につながります。 そのうえで、「身体の使い方」や「感覚のズレ」によって痛みが生じていることを丁寧に説明するようにしています。 Q2:ヨガとpilatesのどちらも受講したことがないのですが、pilatesのマットはヨガと同じように包括的なプログラムにはならないのでしょうか? A: マットエクササイズだけでも十分に包括的なプログラムを構成することは可能です。 特に感覚入力の段階で「身体と向き合う」プロセスを重視する場合、マットは非常に有効です。 問題となるのは「何を目的にするか」であり、ツールの違いよりも“どう扱うか”が重要になります。 Q3:ムーブメントブロックで仰っていた外部に注意を向けるプログラムに関してはリハビリの最後のプログラムとしても有効でしょうか?...
Webinar Report|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)
Webinar Report|栄養アドバイスを“栄養療法”へ(川合 智先生 )|サミットプレウ...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 今回のウェビナーでは、日本統合療法株式会社 代表取締役の川合智さんに栄養アドバイスを“栄養療法”へ進化させる」をテーマに解説いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますのでご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:栄養アドバイスを“栄養療法”へ進化させる - 不調に潜む慢性炎症と低血糖 - プレウェビナー編 ■開催日:2025年8月2日 ■講師:川合 智 (日本統合療法株式会社 代表取締役) 栄養療法が必要とされる背景:慢性炎症と低血糖の影響 慢性的な体調不良の根本原因として、「炎症」と「血糖調節の不安定さ」が密接に関与しています。 日常的な疲労感や倦怠感、睡眠の質の低下など、病気とまでは言えない不調であっても、炎症マーカーや血糖変動に注目することで、栄養面からの介入が可能となります。 特に慢性炎症は、消化器系、呼吸器系、皮膚、関節など多岐にわたる影響を及ぼす可能性があり、症状が複雑になることも少なくありません。 また、現代の食生活により生じる血糖スパイクや低血糖状態は、自律神経やホルモンバランスを乱し、結果的に免疫機能や回復力を大きく低下させる要因となります。 睡眠障害の裏にある自律神経・ホルモンの乱れ 睡眠の質が低下している背景には、自律神経やホルモン系の機能の乱れが関係している場合があります。 「夜中に目が覚める」「寝つきが悪い」「朝起きられない」といった訴えは、単なる睡眠不足ではなく、低血糖による夜間の覚醒やコルチゾール分泌の異常などが原因となっている可能性があります。 このような睡眠障害に対しては、メラトニンの分泌や副腎機能へのアプローチが効果的とされていますが、栄養の視点からは血糖の安定が特に重要です。 糖質の摂取タイミングや、タンパク質とのバランスを考慮した指導が求められます。 栄養療法を現場で導入する際の考え方 現場で栄養療法を導入する際には、以下の3つの視点が重要です。 1.身体の変化に対する「気づき」を引き出すこと ただ情報を伝えるのではなく、本人が変化を実感できるような「気づき」を促すことが大切です。 2.過度な制限ではなく、できることから始める方針 完璧な食事管理を求めるのではなく、「今の生活の中で何ができるか」を考え、小さな成功体験を重ねていくことが大切です。...
Webinar Report |関節アライメントを考慮した連動性(Active-Aid Pro...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 今回のウェビナーでは、Active-Aid Program代表の根城祐介さんに関節アライメントを考慮した連動性について解説いただきました。 本レポートでは、 解説に加えて実践エクササイズの動画も豊富に掲載しております。 現場で役立つ内容が詰まっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 ■テーマ:関節アライメントを考慮した連動性とパフォーマンスの向上 ~運動感覚を培うために~ プレウェビナー編 ■開催日:2025年7月25日 ■講師:根城 祐介 (Active-Aid Program 代表取締役) 感覚器 × 関節アライメント ケガと感覚のズレの関係性 ケガの多くは関節位置のズレではなく、“感覚のズレ”が先に起きています。 関節の構造や運動連鎖を理論的に整理しても、アスリート自身が「正しい位置」や「力の出し方」を感じられていなければ、動作の制御には繋がりません。 この感覚をつかさどるのが、眼、耳、足底などの感覚器とそれを統合する神経系です。 特に頸部は視覚や前庭覚との接続が深く、「頸部のアライメント調整 = 上位感覚入力の最適化」につながる重要な介入ポイントです。 姿勢と足部:末端と中枢の関係性 足部の不安定さは、姿勢やパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。 とくに、足部が地面からの情報を正確に感知できていない状態では、姿勢制御のための入力情報そのものが不安定となります。 これは、「中枢(体幹)」と「末端(足部)」が互いに影響し合うという原理に基づいています。 例えば、足がぐらついている状態で「体幹部を正しく使って」と指示しても、本体がその状態をインプットとして扱えていない場合、動作を精度高く制御することは困難です。...
Webinar Report|R-body「伝え方の質を高める」Reach Program |...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 株式会社R-body の荒井秀幸先生に「Reach Program」について解説いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますのでご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:Reach Program 「知識・技術だけでは足りない:現場で求められる成果を引き出すコミュニケーションの力」 プレウェビナー編 ■開催日:2025年7月23日 ■講師:荒井 秀幸 (株式会社R-body Chief Technical Officer) 現場で成果を出すために求められる「伝え方の質」 トレーナーやセラピストなどの専門職にとって最も重要なのは「成果を出すこと」であり、そのためには知識や技術だけでなく、“伝え方の質”を高めることが不可欠です。 ****いくら正しい知識を持っていても、それが相手に伝わらなければ意味がなく、「伝えたつもり」が誤解や行動の不一致を生み、最終的に成果に結びつかないケースも多いです。 現場で信頼される専門家であるために、“伝え方”は再現性のあるスキルとして捉える必要があります。 Reach Programとは? Reach Programは、属人的になりがちなコミュニケーションを再現可能なスキルとして体系化した教育プログラムです。 R-bodyでは指導の結果を「偶然の成功」にとどめるのではなく、「誰でも一定の成果を引き出せる型」として再現できるようにしています。 「伝わる → 行動が変わる → 成果が出る」という一連の流れを科学的かつ実践的に整理し、トレーナーやセラピストのスキル全体を底上げする仕組みがReach Programです。...
PERFORM BETTER SUMMITの楽しみ方
PERFORM BETTER JAPANの石田です。今回はPERFORM BETTER JAPAN SUMMITを受講するうえでのポイントをアメリカ本社が主催する「PERFORM BETTER SUMMIT」の事例も交えてご紹介いたします。今年も8月14日(水)〜16日(金)の3日間、本社が所在するロードアイランド州で開催されるSUMMITに私も参加予定です。ロードアイランドでの開催は、これまでのシカゴ、ロングビーチに続き、3都市目となります。 PERFORM BETTER SUMMITとは PERFORM BETTER SUMMITは20年以上前から毎年アメリカ各地で開催している3日間のセミナーで、各会場で30名近い講師が登壇し約1,000人の受講者が参加します。登壇する講師はアスレティックトレーナー、S&Cコーチ、理学療法士、フィットネスインストラクター、栄養士、元アスリートなど資格、職種ともに多岐に渡ります。受講者は講師同様の資格、職種に加えて、中学、高校の先生やフィットネス愛好家など日本のセミナーではあまり見かけない業種の人たちも多く参加しています。会場ではLecture roomとHands-onのそれぞれ2部屋が用意されており、合計で4つのセミナーが1コマあたり75分で同時に進行していきます。受講者は自分の好みのセミナーを毎時間ごとに選択しますが、セミナールームの出入りは自由なため、お目当ての講師、初めて受講するテーマ、または自分の専門外のテーマのセミナールームに入ったりと多種多様な受講方法でサミットを楽しんでいます。日本でも2018年からPERFORM BETTER JAPAN SUMMITを開催しており、毎年 150 名以上の受講者が新たな学びや、受講者同士の交流を求めてサミットへ参加していただいています。講師、受講者の輪を拡げ、日本では「トレーナー」と呼ばれる職業の中に多くある資格の垣根を越えた情報交換、交流、学びの場とすること を開催の目的としています。 PERFORM BETTER SUMMITの受講者 私が初めて本社のSUMMITに参加したのは2016年のロードアイランドでした。その時は日本からツアーを組み、総勢20名でツアー参加者と講師兼通訳のみなさんと一緒にSUMMITを受講しました。アメリカ本社の受講者の特徴としては前述の通り職種が多種多様な点です。日本の受講者でも多いアスレティックトレーナー、S&Cコーチ、理学療法士はもちろんですが、中学、高校の先生やフィットネス愛好家、フィットネスインストラクターなど日本ではあまり見かけない業種や資格の人たちが自身の学びと受講者同士のつながりを求めて参加しています。 SUMMITの特徴 1.Hands-on(実技) SUMMITの1番の特徴はPERFORM BETTER製品を活用した実技セミナーです。会場内にはミニバンド、スーパーバンド、ケトルベル、メディシンボールなどの定番商品はもちろん、SUMMITが開催される時期の新商品も準備されていて、講師が運動指導で実践している活用法も紹介されます。受講者が複数のグループになり、トレーニングしながらお互いの身体の動きをチェックしながら講師の説明をお互いに確認し合います。 2.Lecture(講義)...
PERFORM BETTER SUMMITの楽しみ方
Webinar Report|モーターコントロールマトリクス(近藤 拓人先生)|サミットプレウ...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 オンラインアカデミーのAZCARE ACADEMYやオンラインサロン PLAZ+を主宰し、パーソナルトレーニングジムNEXPORTでは代表を務められている近藤拓人先生に「運動を5段階に分けて定義し、再構築する方法」について解説いただきました。 本ウェビナーは10/18~19に開催するパフォームベタージャパンサミット2025のプレウェビナーになりますのでご検討中の方は参考になれば幸いです。 ■テーマ:モーターコントロールマトリクス:姿勢・動作の再構築を目指した5階層モデル(2025年版)プレウェビナー編 ■開催日:2025年7月20日 ■講師:近藤 拓人 (AZCARE ACADEMY 代表 / NEXPORT 代表) モーターコントロールマトリクスとは? 姿勢や動作のコントロールに必要な介入を、5つの階層モデルに分類し、段階的に実践していくのがモーターコントロールマトリクスです。 以下の5つの段階に沿って、現場でのトレーニング処方や感覚器介入の考え方を紹介いただきました。 1.感覚統合(Sensory Integration)2.内的焦点(Internal Focus)3.外的焦点(External Focus)4.外部負荷(External Load)5.課題思考型の運動(Goal-Directed Movement) それぞれの段階では、感覚系、神経系、筋骨格系の連携を前提としたトレーニングの選定が紹介され、感覚運動科学に基づいた介入の重要性が示されました。 包括的なトレーニング戦略としての5階層モデル 本モデルは単なる運動の分類ではなく、低・中・高強度の運動を統合した包括的なトレーニング戦略として位置づけられます。 たとえばNEXPORTでは、 ・低強度のフェーズではピラティスを活用し、正しい動作学習とリグレッションにより身体を整える ・中強度フェーズではムーブメントトレーニングを通じて外的焦点を引き出す ・高強度フェーズではウエイトやスレッド等を用いたパフォーマンストレーニングを実施 このように、「どのフェーズを誰に、いつ、どの順序で提供するか」を設計することで、リハビリから競技力向上まで幅広い対象に対応可能なアプローチとなります。 特徴的な介入例:ピラティスリフォーマーでの姿勢制御トレーニング...
Webinar Report |FMS応用事例|パーソナルトレーニングジムへのFMS/SFMA...
今回は、先日開催したFMS JAPAN様とのコラボウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。FMS/SFMAを現場で導入・活用しているお二人の施設オーナーにご登壇いただき、現場での導入経緯、評価方法、チームでの運用体制など、実際の活用ノウハウを共有していただきました。 ■テーマ:パーソナルトレーニングジムへのFMS/SFMAの応用 -FMS/SFMAイントロ - ■開催日:2025年5月24日 ■講師 ・矢野 耕二 (株式会社One Day Design 代表 / GROUND RULE.代表) ・渡部 真吉 (株式会社e-MOTIONs代表取締役 / Physical Conditioning Lab. Re:Set 代表) ・上松 大輔 (株式会社Functional代表) FMS/SFMAとは? FMS(Functional...
Webinar Report |腰痛改善エクササイズ|ミニバンド&スーパーバンドの活用方法(根...
今回は、先日開催したActive-Aid Program 様との無料コラボウェビナー第六弾をご紹介いたします。腰痛は多くの人が経験する身体の不調のひとつです。 今回のウェビナーでは、講師の根城祐介さんに伸展型腰痛に着目した評価とアプローチについて解説いただきました。 本レポートでは、 解説に加えて実践エクササイズの動画も豊富に掲載しております。現場で役立つ内容が詰まっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。 ■テーマ:腰痛改善エクササイズ: コンディショニングからトレーニングにおけるミニバンド&スーパーバンド活用法 ■開催日:2025年5月21日 ■講師:根城 祐介 (Active-Aid Program代表取締役) 伸展型腰痛の評価と考え方 「立ちっぱなしで腰が張る」「座ると少し楽になる」 このような訴えは、背面の筋群の過活動(ハイパーアクティブ)に起因する伸展型腰痛の可能性があります。 評価の視点として以下の3点をポイントに挙げました。 ・長時間の立位で張り感が強くなる ・座位や前屈後に一時的に軽減する ・運動後に腰部が張りやすい これらの症状がある場合は、過活動・不動・低出力といった要因が複合的に関与している可能性が高く、それらに合わせたアプローチが求められます。 また、骨盤帯のランドマーク(上前腸骨棘と恥骨結合)を用いた評価も重要です。 「前傾」と「フォワードローテーション」を区別して観察することで、腰椎に加わる剪断ストレスの有無を見極める視点を解説いただきました。 ミニバンド&スーパーバンドを用いた運動介入 ミニバンドの活用 ミニバンドは短い距離で明確な抵抗を与えられるため、局所の筋の正しい収縮パターンを引き出すことや、代償動作の観察に適したツールです。 ・骨盤や股関節の正しい動きを引き出すためのアプローチ ・仰臥位や側臥位での安定性向上 ・小さな可動域での制御能力の強化 など スーパーバンドの活用...
Webinar Report |腰痛改善エクササイズ|ミニバンド&スーパーバンドの活用方法(根...
Webinar Report|キャリア形成に必須!トレーナーに必要な「マネジメント力」とは?|...
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。全国で33店舗以上を展開するDr.トレーニング代表・山口元紀さんを講師にお迎えし、トレーナーに必要な「マネジメント能力」についてお話しいただきました。 離職率ゼロという好成績を達成した過去の実績と、組織拡大に伴い直面した課題についてご自身の経験をもとにしたエピソードを交えながら解説いただきました。 ■テーマ:キャリア形成に必須!トレーナーが身につけるべきマネジメント能力 ■開催日:2025年4月24日 ■講師:山口 元紀 (Dr.トレーニング代表) 組織の成長に必要な視点とは? 組織が小規模なうちは属人的なマネジメントでもうまくいくものの、キャストが30名を超える規模になると、個々にかける時間が物理的に難しくなってきます。 このため、「共通言語の不在」が、ひとりひとりの解釈のズレを生み、結果として意思決定の不整合に繋がります。 また、「ルール」を細かく定めるより、ある程度の余白を残した「枠組み」を共有することで、社員一人ひとりが自発的に行動できる環境を整えることが重要です。 この視点は、ただ単にマニュアル通りに動くのではなく、現場の実情に合わせた柔軟な対応を促し、結果として組織全体のパフォーマンス向上に寄与するものです。 山口さんが実践するマネジメントの3つの鍵 1.ビーイングマネジメント(姿勢で引っ張る) 知識や技術だけでなく、率先して行動する「姿勢」が最も大切です。 現場では、どれだけ先頭に立って実践し、「自らの行動で示す」ことが、部下や同僚に対する大きな信頼へと繋がります。 実際にキャストとの飲み会や現場でのコミュニケーションを積極的に行うことで、リーダーとしての存在感や頼もしさを体現しているエピソードをご紹介いただきました。 2.ネットワークマネジメント(頼る力を持つ) 完璧主義に陥りすぎず、苦手分野や自分ではカバーしきれない業務は、早めに周囲に任せるという姿勢も大切です。 「任せる」ことによって、個々のキャストが自分の得意分野で力を発揮し、相互に補完しあう体制が整います。 また、役割分担を明確にし、各人が自分の貢献度を実感できる環境作りが、組織の自走力アップに直結するとの具体例もご紹介いただきました。 3.リフレーミング(主観的達成感を促す) リフレーミングとは、物事の見方を変えることで、成長や進歩を実感させる手法です。 部下が「できなかったことができるようになった」という実感を持つことが、モチベーションの向上と長期的な成長に繋がります。 日々のフィードバックや声かけで、自己評価を前向きに変換する方法として、具体的な事例を交えながら、進捗自覚の大切さご紹介いただきました。 これらのマネジメント手法を実践した結果、Dr.トレーニングでは長期的な離職率の低下と組織の一体感の向上が見られ、150名を超える大規模な組織であっても、共通言語の共有やポジティブなコミュニケーションの浸透により、高いレベルの組織力が維持されています。 また、LINEグループ内での「ポジティブゴシッピング」の実践により、日々のコミュニケーションが前向きな雰囲気を生み出し、メンバー同士の感謝や信頼が確固たるものとなっています。 Q&A Q1.トレーナーは最初からマネジメントを意識すべき? A:最初はトレーナーとしてフルベットした方がいいと思いますね。 僕自身も25歳くらいまではひたすら勉強して、スキルを磨くことに全振りしていました。...
Webinar Report|質疑応答を公開!|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。 感覚運動科学の基礎から実践的な応用までを丁寧に解説し、現場で役立つ知識やスキルについて具体的にお話しいただきました。 今回のレポートではウェビナー終盤に受講者から寄せられた質問とそれに対する近藤先生の回答をまとめています。 本テーマは2024年12月にも実施されており、基本構造や理論の整理については、以下のコラム記事にてご紹介しています。 ウェビナーレポート|近藤 拓人さん「感覚運動科学の基礎」 ご参加いただけなかった方や、復習したい方は是非あわせてご覧ください。 ■テーマ:感覚運動科学の基礎 ■開催日:2025年4月13日 ■講師:近藤 拓人 (AZCARE ACADEMY 代表 / NEXPORT 代表) 感覚・神経・運動を“情報の流れ”としてとらえる視点 運動を「筋肉を動かすこと」ではなく、感覚(入力)→ 神経系の判断 → 運動(出力)という一連の情報処理の流れとして捉える視点をもたなくてはなりません。 動きの質や学習を高めていくためには、目に見える出力だけではなく、「何を感じ取って、どんな判断を経て、その動きが生じているのか」までを含めて理解することが重要です。 このような視点が、医療・トレーニング・フィットネスなどあらゆる現場でのより本質的な評価と指導につながるとされています。 Q&Aセッション 感覚運動科学の理解をベースにウェビナー後半では医療・トレーニング・フィットネスといった多様な現場から寄せられた質問に対し、近藤さんが理論と実践をつなぐかたちで丁寧にご回答をいただきました。 以下、一部抜粋してご紹介します。 Q1:感覚運動科学は初めて聞いたお話しでしたが、今回の講義のようなアプローチをパーソナルトレーニングで提供する場合は、医療機関と提携すべきでしょうか?近藤さんが医療機関と提携されている内容や注意事項があれば教えてください。 A: 提携は手段であって目的ではありません。目的は「クライアントに安全で適切な運動を提供すること」です。...
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