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Webinar Report|キャリア形成に必須!トレーナーに必要な「マネジメント力」とは?|Dr.トレーニング 山口元紀氏

セミナー 活動報告
Webinar Report|キャリア形成に必須!トレーナーに必要な「マネジメント力」とは?|Dr.トレーニング 山口元紀氏

今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。
全国で33店舗以上を展開するDr.トレーニング代表・山口元紀さんを講師にお迎えし、トレーナーに必要な「マネジメント能力」についてお話しいただきました。
離職率ゼロという好成績を達成した過去の実績と、組織拡大に伴い直面した課題についてご自身の経験をもとにしたエピソードを交えながら解説いただきました。

■テーマ:キャリア形成に必須!トレーナーが身につけるべきマネジメント能力

■開催日:2025年4月24日

■講師:山口 元紀 (Dr.トレーニング代表)

組織の成長に必要な視点とは?

組織が小規模なうちは属人的なマネジメントでもうまくいくものの、キャストが30名を超える規模になると、個々にかける時間が物理的に難しくなってきます。
このため、「共通言語の不在」が、ひとりひとりの解釈のズレを生み、結果として意思決定の不整合に繋がります。
また、「ルール」を細かく定めるより、ある程度の余白を残した「枠組み」を共有することで、社員一人ひとりが自発的に行動できる環境を整えることが重要です。
この視点は、ただ単にマニュアル通りに動くのではなく、現場の実情に合わせた柔軟な対応を促し、結果として組織全体のパフォーマンス向上に寄与するものです。

山口さんが実践するマネジメントの3つの鍵

1.ビーイングマネジメント(姿勢で引っ張る)

知識や技術だけでなく、率先して行動する「姿勢」が最も大切です。
現場では、どれだけ先頭に立って実践し、「自らの行動で示す」ことが、部下や同僚に対する大きな信頼へと繋がります。
実際にキャストとの飲み会や現場でのコミュニケーションを積極的に行うことで、リーダーとしての存在感や頼もしさを体現しているエピソードをご紹介いただきました。

2.ネットワークマネジメント(頼る力を持つ)

完璧主義に陥りすぎず、苦手分野や自分ではカバーしきれない業務は、早めに周囲に任せるという姿勢も大切です。 
「任せる」ことによって、個々のキャストが自分の得意分野で力を発揮し、相互に補完しあう体制が整います。
また、役割分担を明確にし、各人が自分の貢献度を実感できる環境作りが、組織の自走力アップに直結するとの具体例もご紹介いただきました。

3.リフレーミング(主観的達成感を促す)

リフレーミングとは、物事の見方を変えることで、成長や進歩を実感させる手法です。
部下が「できなかったことができるようになった」という実感を持つことが、モチベーションの向上と長期的な成長に繋がります。
日々のフィードバックや声かけで、自己評価を前向きに変換する方法として、具体的な事例を交えながら、進捗自覚の大切さご紹介いただきました。

これらのマネジメント手法を実践した結果、Dr.トレーニングでは長期的な離職率の低下と組織の一体感の向上が見られ、150名を超える大規模な組織であっても、共通言語の共有やポジティブなコミュニケーションの浸透により、高いレベルの組織力が維持されています。
また、LINEグループ内での「ポジティブゴシッピング」の実践により、日々のコミュニケーションが前向きな雰囲気を生み出し、メンバー同士の感謝や信頼が確固たるものとなっています。

Q&A

Q1.トレーナーは最初からマネジメントを意識すべき?

A:
最初はトレーナーとしてフルベットした方がいいと思いますね。 
僕自身も25歳くらいまではひたすら勉強して、スキルを磨くことに全振りしていました。
そこに結果が出なければ、マネジメントどうこうの話にはならないですよ。
なので、まずはトレーナーとして突出することを意識して、空いた時間に少しずつマネジメントを学ぶのがいいと思っています。

Q2.採用における重視ポイントは?

A:
うちは資格の有無よりも、その人がうちのカルチャーに合っているかどうかを一番重視していますね。
だから未経験者も大歓迎です。 経験者でスキルが高くても、うちの価値観に合わないと長続きしないですよ。
逆に、素直で明るくて自分の成長に貪欲な人なら、あとからスキルはいくらでも伸びると思っています。

Q3.独立をどう捉えているか?

A:
独立してももちろんいいと思いますが、うちは「独立しなくてもやりたいことが全部できる環境」を整えるようにしていますね。
年収1,000万円を超えてるキャストもいますし、サプリの開発やピラティス事業、店舗運営など、社内でさまざまなチャレンジができます。
だから「独立するメリット」があまりなくなるようにしていますね。

Q4.評価や報酬の基準はどうしている?

A:
うちは成果主義なので、全員に明確な基準を渡しています。
何をどれだけやったらいくら報酬がある、というのが最初からオープンになっています。
ノルマというより、これくらいやっていこうという「枠組み」を決めて、その中で自主的に動いてもらっています。

Q5.社員の裁量と権限移譲についてどうしている?

A:
権限はかなり明確に渡しています。
むしろ、ある程度失敗してもいいから「自分で決めたことは自分でやる」という文化にしています。
階層を飛ばして僕が直接指示を出すようなことはしませんし、何かあったら「まずはマネージャーに相談してね」と伝えるようにしています。
僕が見ているのは全体の方向性と仕組みだけです。

単なる理論やマニュアルにはとどまらない、現場で実践されている「人に向き合う覚悟」と「柔軟な対応」の重要性が込められたお話しをしていただきました。
トレーナーとしての専門スキルはもちろん大切ですが、人とどう向き合い、組織全体として成長していくかという視点も、キャリア形成において欠かせない要素です。
ぜひ、今後のキャリアアップにお役立てください。

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