今回は、昨年末に開催した九鬼靖太先生による無料ウェビナー「Contextual Strength Training の基礎と応用 -ヒップロックの徹底解説-」の内容の一部をご紹介します。
ベーシックな筋力トレーニングと競技動作の間を埋める“中間領域”として注目を集めるCST(Contextual Strength Training)。
本講義ではその理論的背景と実践的アプローチをもとに、CSTの中核をなす「ヒップロック」について詳しく解説いただきました。
■テーマ:Contextual Strength Training の基礎と応用 -ヒップロックの徹底解説-
■開催日:2025年12月28日
■講師:九鬼 靖太 (大阪経済大学 人間科学部 准教授、CST講師)
CST(Contextual Strength Training)とは?

CSTとは、競技パフォーマンス向上を目的とした文脈的ストレングストレーニングであり、以下の3つの要素を統合したアプローチを指します。
1.特異的な負荷の提供 - 筋力トレーニングや競技動作の反復だけでは得られない負荷を与える。
2.運動学習の理論活用 - 競技動作のコアとなるアトラクターを学習し深化するための学習機会を提供する。
3.競技動作への転移 - 実際の競技場面で発揮される動作を意識したトレーニングを構築する。
以上の内容を網羅的に学習するために、DMC(動的運動制御)、MLT(運動学習理論)、SSM(競技特異的動作)の3コースを認定しています。
ヒップロックとは?
今回のウェビナーはCSTの代表的な要素であるヒップロックを「前額面上の腰椎・骨盤の動き(骨盤の挙上と腰部の側屈が協調して生じる動作)」と定義し、地面反力の獲得や加速動作における重要性を解説しました。
ヒップロックが機能すると、
・片脚支持時の骨盤安定
・下肢(大腿骨)を押し下げる作用
・下肢と体幹の連動性向上
といった効果が得られ、結果としてパフォーマンス向上と傷害予防につながります。
主に関与するのは、中殿筋・腰方形筋・腹斜筋群などが挙げられます。
これらが連動して骨盤の動きを作り出すことで、「力を伝える通り道」を確保します。
具体的なエクササイズ
セミナー後半では、ヒップロックを習得・強化するためのエクササイズを2種類紹介いただきました。
どちらも“制約主導型アプローチ”を活用し、ヒップロックを「意識して再現する」のではなく「環境設定によって自然に引き出す」点が特徴です。
Resisted Side Bend with Band
Single Leg Bosch Clean
競技動作への応用
ヒップロックを単なるテクニックではなく、「身体を加速させる構造的要素(アトラクター)」として捉えることが重要です。
・スプリント:スタート直後の骨盤挙上と腰部側屈が初速を高める
・方向転換(アジリティ):体幹の先行移動と骨盤操作が横方向への推進を生む
・ジャンプ:片脚支持時に骨盤挙上を伴うことで鉛直方向の力発揮をサポート
CSTが目指すのは、こうした“文脈の中で生まれる動作の再現性”です。
理論と実践を往復しながら、動作の本質を理解することが、パフォーマンス向上への最短ルートだと語られました。
講師主宰のアカデミーとオンラインサロンのご案内
ウェビナーの内容についてより深く学びたい方は、講師が開催するセミナーやアカデミーをご受講ください。
Contextual Strength Training
現地講習:https://contextual-strength-training.azcare.jp/#anchor-course
公式LINE:https://lin.ee/DBJ3LF4


