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Webinar Report|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)

セミナー 活動報告
Webinar Report|感覚運動科学の基礎(近藤 拓人先生)

今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。
感覚運動科学の基礎から実践的な応用までを丁寧に解説し、現場で役立つ知識やスキルについて具体的にお話しいただきました。
今回のレポートではウェビナー終盤に受講者から寄せられた質問とそれに対する近藤先生の回答をまとめています。
本テーマは2024年12月、今年4月にも実施されており、基本構造や理論の整理については、以下のコラム記事にてご紹介しています。

ウェビナーレポート|近藤 拓人さん「感覚運動科学の基礎」

ご参加いただけなかった方や、復習したい方は是非あわせてご覧ください。

■テーマ:感覚運動科学の基礎

■開催日:2025年8月10日

■講師:近藤 拓人 (AZCARE ACADEMY 代表 / NEXPORT 代表)

Q&A

感覚運動科学の理解をベースにウェビナー後半では医療・トレーニング・フィットネスといった多様な現場から寄せられた質問に対し、近藤さんが理論と実践をつなぐかたちで丁寧にご回答をいただきました。
以下、一部抜粋してご紹介します。

Q1:組織として損傷はないが痛みが出ていることはクライアントにも伝えていますか? 必要に応じて医療機関でも検査すると思いますがよほどの痛みでない限り損傷がないけど、痛みが出ていると理解してもらうべきですか?クライアントを安心させる要素にもなり得るかなと思い質問させていただきました。

A:
はい、伝えるようにしています。
痛みがあっても画像などで異常が見られないケースはよくあります。
クライアントの多くは「何か壊れているのでは?」という不安を持っているため、それがないとわかるだけでも安心につながります。
そのうえで、「身体の使い方」や「感覚のズレ」によって痛みが生じていることを丁寧に説明するようにしています。

Q2:ヨガとpilatesのどちらも受講したことがないのですが、pilatesのマットはヨガと同じように包括的なプログラムにはならないのでしょうか?

A:
マットエクササイズだけでも十分に包括的なプログラムを構成することは可能です。
特に感覚入力の段階で「身体と向き合う」プロセスを重視する場合、マットは非常に有効です。
問題となるのは「何を目的にするか」であり、ツールの違いよりも“どう扱うか”が重要になります。

Q3:ムーブメントブロックで仰っていた外部に注意を向けるプログラムに関してはリハビリの最後のプログラムとしても有効でしょうか? リハビリの強度を上げたり、競技に戻す直前のプログラムに悩んでいます。 幹部の怖さが完全に消える前から、安全を担保した上で意図的に外部に注意を向けるプログラムに進んでも問題ないでしょうか?

A:
非常に有効です。
リハビリ終盤のフェーズでは、特に「痛みの再発予防」や「実戦復帰への自信獲得」のために、外的な焦点を持った動きが必要になります。
安全性を担保した上で、注意を自分から外に向ける練習は、むしろ早い段階から取り入れておくべき要素でもあります。

Q4:本日ご紹介いただいたトレーニングを処方する前に事前の細かい評価はどの程度していますか? クライアントがどの状態かを評価する上で活用しているツール、判断基準などあれば教えてください。

A:
評価として特別なテストバッテリーを行うことは少なく、セッションの中での動きや反応を観察する形が多いです。
むしろ、「運動そのものが評価になる」というスタンスでアプローチしています。
セッション中の反応に応じて課題を調整することが、実践的な評価につながっていると考えています。

Q5:視覚障害などのようにインプットのところで獲得が難しい場合はどのようにされていますか?

A:
視覚に限らず、インプットに制限がある場合には「残された感覚をどう活かすか」が鍵になります。
例えば触覚や前庭覚、深部感覚など、他の感覚モダリティを強調して介入するケースが多いです。
そのためには対象者の感覚プロファイルを理解し、使いやすい感覚にアプローチすることが重要です。

Q6:発達障害のある子供たちへの(運動療育)感覚運動科学の活用についてお考えをお持ちでしたら教えてください。

A:
はい、非常に活用しやすい分野だと感じています。
感覚入力に対して過敏・鈍麻などの特性がある方には、適切な入力量やパターンの調整が有効です。
感覚運動科学の知見は、運動学習だけでなく行動変容にもつながるため、発達支援や療育の現場でも十分に応用可能です。

近藤拓人さんが解説する「感覚運動科学の基礎」は、今後も継続的に開催予定です。
次回の開催は11月15日(土) 20時〜を予定しております。
詳細はPerform Better JapanのウェブサイトやSNSにてご案内いたします。

お申し込みはこちらから
https://www.performbetter.jp/products/s0110

株式会社パフォームベタージャパン

 

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