今回は「会議室や倉庫をジムにリニューアルする」「パーソナルジム出店時に前テナントがジム以外だった」といった場合のポイントを、本社が手がけたFC Rhode Islandの写真とあわせてご紹介します。
「既存施設をうまく活かしたい」「この部屋をジムにして大丈夫か?」とお悩みの方のご参考になれば幸いです。

1.施設の床、天井、壁について
何度も本コラムでもご紹介しておりますが、まずはジムを作る上でハードの面で重要なのは床、天井、壁です。
(1)床:安全面、トレーニング効率において1番重要
既存施設が会議室であればカーペット、倉庫であれば塩ビタイルやコンクリートなどトレーニングに不向きな床材が使われているケースが多いと思います。
床材についてはラバーマット、人工芝など選択肢が複数あり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
詳しくは以下のコラムをご覧ください。
施設の床材についてのご紹介
https://www.performbetter.jp/blogs/column/20221203
安全面・メンテナンスの観点から最もおすすめなのはラバーマットです。
ロール材・パネルタイプ・プラットフォームなど目的に応じた選定が必要ですので、ご自身の施設に合った仕様をお選びください。
人工芝はムーブメントトレーニングやスレッドを使うトレーニングで真価を発揮するため、ある程度の直線またはスクエアなスペースを確保することをおすすめします。
なお、ストレッチエリア用に小スペースへの設置を検討されるケースもありますが、使用時にはマットを敷くことが多いため、機能面での優位性は限られます。
掃除機がけ・汗の拭き取り・除菌スプレーといったメンテナンスのしやすさも考慮してご検討ください。
(2)天井:最低2800mmの高さが必要
倉庫は天井高が確保されていることが多い一方、会議室や一般テナントでは不十分なケースがよくあります。
理想は3,000mm以上、最低でも2,800mmを確保してください。
スクワットラックやケーブルマシンの活用、両手挙上でのツール使用、プライオメトリクスなどを想定すると、日本人の平均身長を踏まえてこの高さが最低限必要です。
一般的なマンションやオフィスビルは2,500〜2,600mm程度が多く、提供できるトレーニング種目が限られる場合があります。
その際は既存天井を撤去して配管露出とするケースもあり、高さを確保することで雲梯や懸垂バーの設置も可能になります。
ただし、建物の構造や消防法により天井を抜けないこともありますので、事前の確認を必ずお願いします。
(3) 壁:強度の確認と振動に注意
施設内の設備で一番見落とされがちなのが壁です。
特に会議室では壁が造作壁の場合が多く強度が十分ではないケースがほとんどですので確認しておくべきポイントと、主な用途をご紹介します。
・壁に手をつくウォールドリル
壁に少し体重をかける程度のウォールドリルであれば強度はさほど心配しなくても問題ないですが、音や振動がジム内や他の階、部屋に伝わってしまう恐れもありますので、隣接する部屋や、近隣のテナントの状況を踏まえて壁の強度などを事前に確認しておくことをおすすめします。
・足の裏を壁につくエクササイズ
ウォールドリルと同様に最低限の強度を確保する必要がありますが、それ以外にも汚れの問題を考慮する必要があります。
施設内を土足禁止にしてもラバーマットからの色移りや、どうしても清掃しきれない床の汚れで靴の裏は意外と汚れていますので、壁に汚れが付いてしまうことが多々あります。
あらかじめ該当のエクササイズを行う壁を汚れが目立ちにくい色、もしくは清掃しやすい素材にするなど施設の空間デザインも考慮したうえで工夫が必要です。
・メディシンボールなどのツールを投げるエクササイズ
壁を使ったトレーニングで一番注意が必要なのは、メディシンボールなどのツールを壁に投げるケースです。
壁自体の強度はもちろん必要ですが、建物の躯体への影響や上下階のフロアや横の部屋への影響も考慮しなければなりません。
建物の構造上、不動産会社に確認が取れていれば安心して使用できますが、心配な場合は専用の壁を作ることをおすすめいたします。
建物の壁に影響しないように、衝撃を吸収する材質を埋め込んだ新たな壁を作れば耐久性や騒音の問題も安心です。
また、表面を床材と合わせると内装により一体感を持たせることができます。
2.レイアウト
既存の施設に限らずですが、まずはコンセプトを明確にすることが重要です。
ジム開業|失敗しない施設レイアウトと導入器具の決め方
https://www.performbetter.jp/blogs/column/20230117
(1)スクワットラックを中央に配置する

その上で、トレーニング施設を作る際に壁や直線が有効に使える長方形が比較的にレイアウトを作るのに便利ですが、部屋の形によっては正方形に近く壁側にスクワットラックを並べられないケースもあります。
その場合、画像のようにSignature Seriesのラックを連結して中央に配置することで、同時にトレーニングできる人数を増やし、スペースを有効活用いただけます。
(2)コンセントと壁の有効活用

プライオボックス、ヘックスバーなどと合わせてケーブルマシンや、トレッドミルなどの有酸素マシン、inbody、パワープレートなど電源が必要な機器を壁側への配置が可能になります。
トレーニング施設は通常の会議室よりもコンセントが少なかったり、望ましい場所にないと思いますのでラックを壁側に付けるとさらに電源の制限が掛かってしまうためにその観点でもラックを中央にまとめるメリットが出ると思います。
3. 音・振動・近隣環境について
前項までで一部ご紹介しましたが、見落とされがちだけど非常に重要になるのが音や振動、近隣環境への配慮です。
特に既存の会議室やオフィス、テナントをジムにリニューアルする場合、建物自体がトレーニング用途を想定していないため、想定以上に音や振動が伝わるケースがあります。
例えば ・ウエイト器具を下ろした際の衝撃音 ・ジャンプやダッシュなどの振動 ・メディシンボールを投げる際の打撃音 などは、上下階や隣接する部屋、近隣テナントへの影響が出やすいポイントです。
床材によってある程度の衝撃吸収は可能ですが、それだけでは不十分なケースも多く、防振対策やトレーニング内容に制限が出る場合もあります。
また、建物の管理規約や用途制限によっては、音や振動に関する制約が設けられていることもありますので、フロアの耐荷重とあわせて事前の確認が非常に重要です。
そのため、事前に「どのようなトレーニングを提供したいのか」と「その動作によって発生する音や振動」を整理し、それに適した環境かどうかを判断することが重要です。
施設の開業・改装についてのご相談も承っております
パフォームベタージャパンではトレーニング器具のご購入だけでなく、以下のようなご相談も承っております。
・床材の違いや選び方がわからない
・コンセプト実現のためにどのような物件を選ぶべきか悩んでいる
・施設のコンセプトは決まったが「導入器具やレイアウトが決まっていない」ので、そこから相談したい
時期未定、構想段階でも構いません。
施設の設営についてお悩みやご不明点がありましたら、是非お気軽にご相談ください。
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