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サミットレポート(3/3)|PERFORM BETTER JAPAN SUMMIT 2025

サミットレポート(3/3)|PERFORM BETTER JAPAN SUMMIT 2025

日頃よりパフォームベタージャパンをご愛顧いただきましてありがとうございます。
10月17日(金)〜19日(日)に開催した「PERFORM BETTER JAPAN SUMMIT 2025」の内容の一部を全3回に分けて配信させていただきます。
今回は2日目の講義の模様を一部ご紹介します。
初日に続き運動指導をはじめ多様な分野の専門家に講師としてご登壇いただきました。
理論から実践、現場への応用まで多角的に掘り下げた講義が行われました。

テーマ:モーターコントロールマトリクス:姿勢・動作の再構築を目指した5階層モデル2025年版

近藤 拓人(AZCARE 代表/NEXPORT 代表)

近藤さんは、日米のスポーツチーム、クリニック、フィットネス施設での豊富な経験を基に、現在はAZCARE ACADEMY代表およびパーソナルトレーニング施設NEXPORT代表として、現場指導と教育活動に従事されています。

本講義では感覚運動科学を基盤とし、姿勢・動作を再構築するための概念「モーターコントロールマトリクス」を解説いただきました。 
各階層(屈曲・伸展・回旋・側屈・並進)における評価・トレーニング法を整理することで、安全かつ効率的なアプローチを可能にします。
各階層で求められる評価視点やトレーニング手法を動画を交えご紹介いたしました。
パフォーマンス向上、姿勢改善、傷害予防など、目的に応じた戦略的な介入の全体像が理解できる内容でした。

テーマ:Postural Restorationの視点で捉える回旋運動と実践的アプローチ

石井 健太郎(PRI Japan合同会社代表 / クリニカルラボ・スリーアール代表)

石井さんは、男子サッカーアメリカ代表のアスレティックトレーナーとして活動する一方で、日本ではクリニカルラボ・スリーアールで臨床活動を行っています。
「人を人として見る」ことを信条とし、Postural Restorationのコンセプトを基に障害予防を探究し、治療とパフォーマンストレーニングのギャップを埋める取り組みに注力されています。

本講義では、PRIの臨床概念をもとに、人体の左右非対称性と回旋運動の関係性を解説いただきました。
胸郭と骨盤の機能的連動が、姿勢制御や動作の偏りにどのような影響を及ぼすかを紐解きました。
実技では、胸郭と骨盤の協調性や、呼吸に重きを置いたエクササイズを用いて、機能的な回旋動作を導く具体的アプローチを紹介いただきました。
スポーツ動作だけでなく、臨床・リハビリ現場にも応用可能な内容でした。

テーマ:CST(Contextual Strength Training)の基礎と応用

九鬼 靖太(大阪経済大学 准教授/株式会社SPEED-CREATORs 代表)

九鬼さんはエビデンスに基づいた指導を強みとし、スプリントコーチとしてプロサッカー選手をはじめとするアスリートのトレーニングを担当しています。

本講義ではCST=Contextual Strength Trainingの概念(従来の筋力トレーニングと競技動作の間をつなぐ新たなトレーニング)を解説していただきました。
単なる筋出力の強化ではなく、動作文脈(コンテクスト)を踏まえた負荷設計によって、より競技的な動作学習を促進します。
ヒップロックや制約主導型アプローチなど、運動学習理論をベースにCSTの構造を解説いただき、アトラクター概念を用いた動作安定化のメカニズムや、スプリント・アジリティ動作への応用例も紹介されました。

テーマ:AIを用いたスポーツ動作解析 上肢編/下肢編

内田 智也(トヨタアスリートサポートセンター)

内田さんは理学療法士としてアスリートのリハビリテーションに従事するとともに、大学ではスポーツ動作の解析を主としたバイオメカニクス研究に取り組んでいます。

本講義では、投球・ジャンプ・スプリント動作などを題材に、最新のAI解析の仕組みと活用事例を解説いただきました。
近年、投球動作の分析および得られたデータに基づくアプローチは最も一般化されている領域であり、国内外共にデータ計測および分析、そのデータを根拠としたトレーニング介入が実践されています。
しかし、一方でその背景や根拠となるバイオメカニクスの基礎知識を知らずして、選手に良いトレーニングを提供することは難しく、一般化された動作解析システムを活用するには単なるデータ収集ではなく、「解析結果を翻訳し、トレーニングに結びつける力」が重要です。
また、ACL再建術後のリスク判定や、アスリート復帰支援における活用事例も取り上げ、医療・スポーツの両面での可能性をご紹介いただきました。

テーマ:筋肥大の科学 ― トレーニングの効果を最大化する理論とエビデンス

加藤 光(東京大学大学院 博士課程)

加藤さんはトレーニング科学、運動生理学、筋生理学を専門に、骨格筋肥大のメカニズムを研究しています。
パーソナルトレーナーとしても活動し、自らボディビル大会に出場するなど、現場と研究の橋渡し役としてエビデンスに基づいた指導を行なっています。

本講義では筋線維の構造や分子レベルでの適応過程をもとに、筋肥大のメカニズムを体系的に解説いただきました。
筋タンパク質合成・組織修復・代謝変化といった側面から筋肥大に至る長期的適応プロセスを時系列で整理し、トレーニング刺激との関係を科学的に明らかにしました。
実技では、筋肥大を促す刺激の「質」に焦点を当て、トレーニング時における力の伝達、動作速度・代謝反応など多角的な観点から最適な刺激の設計方法をご紹介いただきました。

テーマ:九鬼の部屋 特別編

九鬼 靖太 × 近藤 拓人 × 川合 智 (ゲスト:桂 良太郎)

オンラインサロンPLAZ+の大人気コンテンツ「九鬼の部屋」の特別編を開催しました。
ホストの九鬼靖太さん、PLAZ+主宰の近藤拓人さん、サミット講師の川合智さんに登壇いただき、急遽桂良太郎さんの飛び入り参加もあり会場は終始和やかな雰囲気でディスカッションが進められました。
受講者から寄せられた質問をもとに、キャリア形成、チームビルディング、採用基準、学び方のデザインなど幅広いテーマが語られました。
個人としての専門性の磨き方から、組織としての育成・連携のあり方まで、現場のリアルな課題に触れるセッションとなりました。

今回は、講義の内容の一部をご紹介させていただきました。
パフォームベタージャパンは年に1回開催しているサミット以外にも現地セミナーやウェビナーを開催しております。
ご興味のある方は次回以降、ご参加いただけますと幸いです。

*セミナー情報は決まり次第、本メルマガやオンラインショップ、SNS等で告知させていただきます。

講師主宰のアカデミーとオンラインサロンのご案内

セミナーの内容についてより深く学びたい方は、講師が開催するセミナーやアカデミーをご受講ください。

■近藤さん
ACADEMY:https://academy.azcare.jp/about/
PLAZ+(オンラインサロン):https://plaz.jp/

■石井さん 講習会:https://www.prijapan.llc/

■九鬼さん(Contextual Strength Training)
講習会:https://contextual-strength-training.azcare.jp/
無料ウェビナー【12月28日(日)】:https://www.performbetter.jp/products/s0115

■内田さん
エクササイズ監修しているオンラインのピラティス講座:https://futatuki.net/member/lp/

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