今回は、Active-Aid Program様とのコラボウェビナーの内容を一部ご紹介いたします。
■開催日:2024年2月17日
■テーマ:コンディショニングからトレーニングにおけるアクアボールの活用法
アクアバッグ・アクアボールの原理原則を理解する
アクアバッグやアクアボールは、慣性の法則に従う水の移動を利用し、負荷のベクトルや荷重のバランスを変化させて負荷を加えるツールです。
【ポイント】
(1)水が流動的なため、動作にも伴い負荷の方向が変化する
(2)水が移動し切ったら、負荷はある程度一定化する
(3)水の移動方向により、動作を行いやすくすることも可能となる
(1)、(2)についてはアクアバッグやアクアボールにおける原理原則となり、水の動きによって負荷が変化し身体にかかる負担も変化します。
(3)は性質が少し異っており、何らかの動作を遂行する際にその動きを助長するアシスティブな負荷の働きをします。例えば、アクアバッグを胸の前で平行に持ったまま真っ直ぐ歩いた場合、水は進行方向(前後)に揺れます。この水の揺れに合わせて歩くことで、前方への推進力の助長に役立ちます。この水が動く力を上手く利用することで股関節伸展等を行いやすくすることが可能です。
アクアバッグ・アクアボールの使用の向き・不向き
原理原則によって「動いているものを制御する方法」、「動いた場合に安定させる方法」の2つを習得することができます。 コンディショニングやトレーニングなどの目的やどの部位をターゲットにするかによってどこの方向に振り、どのように動かすかが変わります。
アクアバッグやアクアボールの使用に注意が必要なケース
■使用しない方が良いケース
・関節の不安定な方が使用した場合、シュラッグ動作が起き、正しいアライメントから抜け出た位置での筋収縮を学習させている状態になってしまうため、エクササイズを行うことによって身体に悪影響を与えてしまいます。
・過緊張の状態でエクササイズを行う場合も同様にシュラッグ動作により重点が高い位置になるため、腰椎や骨盤に負担がかかってしまいます。
・アクアバッグやアクアボールを持った状態でバランストレーナーの上でスクワットしたり、ビームの上を歩行するといったバランストレーニングに有効なエクササイズがありますが、これらをバランス不良の方や腰痛を持っている方が行うと、より体幹部が不安定になるため使用しない方が良いと言えます。このようなケースではダンベルやケトルベルの使用をおすすめします。
■効果が得られないケース
「筋肥大」「パワーの発揮」「ストレングスの向上」などが目的の場合には、あまり効果は得られない可能性が高いです。
これはアクアバッグやアクアボールでは筋肥大のために有効なウエイトの許重量に満たないことが理由です。
アクアボールの活用方法
1. 3mo position+外力
【動作手順】
(1)3ヶ月ポジションをとり、重力の鉛直線上に水が負荷として肩に加わっている状態でキープし棒や手でアクアボールを押してもらう
(2)押されたことによって中の水が揺れ、この揺れを肩甲胸郭、肩甲上腕関節でしっかりと安定をさせる
【ポイント】
あえて3ヶ月ポジションで脚を股関節屈曲進展位させることで体幹部も関与させることを狙った運動動作です。ケトルベル等では同じ効果は生まれず、アクアボールでしかできない運動動作になるため覚えていて損はないエクササイズ種目です。
2. スクワット+揺らし
【動作手順】
(1)膝関節、体幹部全てを安定させた状態で素早く上下に動かす
(2)股関節、膝関節をしっかり安定させた状態で素早く左右に動かす
【ポイント】
頭部を揺らさずにしっかりと身体で安定させながらダイナミックに動かす
ゴルフスイングで頭部が揺れてしまいショットが安定しない方にも有効な運動動作です。アクアボールを使うことで動作を習得しやすくなります。
まとめ
アクアバッグ、アクアボールはリハビリからトレーニングまで幅広く活用できることが最大のメリットです。
エクササイズの難易度を上げて安定性を高めたい場合には、アクアボールからアクアバッグに変更するだけでも水の動く幅が大きくなり負荷が強くなります。
このように原理原則をしっかり理解しているとプログレッションやリグレッションが行いやすくなるため、ぜひ参考にしていただけますと幸いです。
【商品の購入をご希望の方】
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次回無料ウェビナーのご案内
【日時】 3月16日(土) 21:00 - 22:00
【テーマ】「レジスタンストレーニングにおけるアジリティースピード向上法」
【講師】 根城祐介さん (Active-Aid Program代表)
ご興味のある方はぜひご参加ください。
詳細・お申し込みはこちらから
https://www.performbetter.jp/products/s0075
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