ミニバンドとスーパーバンドは、どちらも張力を使って負荷をかけるトレーニング用バンドです。使い分ける際は、負荷をかけたい部位や動作、ラックなどへの固定が必要かどうかが判断の手掛かりになります。
短いミニバンドは両手や両脚などに直接かけて使い、長いスーパーバンドは全身を使う動作や、ラックへの固定・バンド同士の連結を活かした使い方ができます。
この記事では、根城祐介さんの解説動画をもとに、PERFORM BETTERのミニバンドとスーパーバンドの特徴・利点を整理します。施設で必要な本数や強度の揃え方は、PERFORM BETTER JAPANの「ジム開業・トレーニングスペース導入 完全ガイド」をもとに紹介します。
動画解説:根城 祐介/構成・編集:PERFORM BETTER JAPAN
1.ミニバンドとスーパーバンドの違い
根城さんは、2種類のバンドの違いを「耐久性」「長さ」「負荷をかける方向(ベクトル)」の3点で解説しています。
| 比較するポイント | ミニバンド | スーパーバンド |
|---|---|---|
| 厚みと耐久性 | 薄い形状 | 厚みがあり、ミニバンドと比べて耐久性に優れる |
| 長さと使い方 | 短い輪状。両手や両脚などに直接かけ、局所的に負荷をかける | 長い輪状。全身を使う動作に負荷をかける使い方ができる |
| 負荷をかける方向 | バンドの向きに沿って負荷がかかる。短い形状のため、方向には制約がある | 全身運動の方向に対して負荷をかけられる。固定位置によって張力の方向を変えられる |
両手や両脚に直接かけて負荷を与えたい場合はミニバンド、ラックに固定して負荷の方向を設定したい場合はスーパーバンドが選択肢になります。長さや形状を、行いたいトレーニングと結びつけて考えましょう。
2.バンドの負荷と強度の考え方
ミニバンドとスーパーバンドに共通する負荷の仕組みが、張力です。見た目や長さは異なりますが、どちらも張力を利用して負荷をかけます。
スーパーバンドは輪状の形を活かし、一重・二重で負荷を設定できます。ミニバンドも同じ輪状ですが、輪が短いため、基本的には二重の状態で負荷がかかります。
強度を確認するときは、スーパーバンドでは色と太さ、ミニバンドでは色を確認します。使用する人とトレーニング内容に合わせて、適切な強度を選ぶことが基本です。
施設へ導入する際の色・強度の揃え方は、第5章で紹介します。色と強度の対応は、ミニバンドとスーパーバンドを分けて確認してください。
3.スーパーバンドの使い方:固定位置と長さを活かす
スーパーバンドの利点の一つは、ラックなどに固定して使えることです。固定する場所によって、張力をかける方向を変えられます。
動画では、パワーラックの脚部にある棒にバンドをかけ、斜め下方向に張力をかける例が紹介されています。また、ラックに結びつけて、水平方向に張力をかける使い方も紹介されています。
さらに、スーパーバンド同士をつなげることで、長さを調整できます。固定する位置に加え、バンドの長さや色を変えながら負荷を調整できることが、スーパーバンドの特徴です。
4.ミニバンドの使い方:「支持」と「動作」に負荷をかける
ミニバンドは身体に直接かけることで、身体を支える側と動かす側の両方で負荷を感じられることが利点です。
動画では、その例としてモンスターウォークが紹介されています。地面について身体を支える脚が「支持」、浮かせて動かす脚が「動作」を担います。支持と動作の役割が分かれることで、それぞれにかかる負荷を認識できます。
ミニバンドでもさまざまな方向に張力をかけられますが、短い形状のため、かけられる方向には制約があります。身体に直接かけられることと、負荷をかける方向の特性を理解して、エクササイズに活用しましょう。
動作のイメージを確認したい方は、ミニバンド・スーパーバンドのエクササイズ動画集もご覧ください。
5.施設で必要な本数と強度の揃え方
施設で必要なバンドの本数は、同時にトレーニングする人数の1.5倍を目安に検討します。これは、PERFORM BETTER JAPANの導入ガイドで紹介している目安です。使用頻度や収納スペースに応じて調整しましょう。
ミニバンドは低強度を中心に揃える
低強度のイエロー・グリーンは、リハビリからアスリートのトレーニングまで幅広い用途に対応し、さまざまな施設におすすめです。ある程度の本数を揃えることで、他の器具と組み合わせた使用にも対応できます。
高強度のブルー・ブラックは使用頻度が低くなりやすいため、イエローやグリーンの半数程度を目安に揃えるとよいでしょう。
スーパーバンドはよく使う強度を2本単位で揃える
スーパーバンドは、使用頻度の高い強度と、それに近い強度を2本単位で揃えることをおすすめします。各強度を1本ずつ導入するよりも、左右対称に負荷をかけたり、バンド同士を連結したりできるため、使い勝手が高まります。
低強度のオレンジ・ブラック(1.3cm)は、さまざまな施設の初期導入におすすめです。中強度のグリーン〜ブルーは、使用目的が明確なプロスポーツチームで、定期的に購入されることが多い強度です。
本章の本数と強度の揃え方は、当社の「ジム開業・トレーニングスペース導入 完全ガイド」の「消耗品の必要数・揃え方」(20ページ)をもとに再構成しています。
バンドは、種類や強度の違いを理解し、クライアントやトレーニング内容に合わせて選ぶことが基本です。施設では、その使い方を踏まえて必要な強度と本数を揃えていきましょう。
