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誰も語らないトレーニングの心理的側面:Susanah Fisher寄稿

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誰も語らないトレーニングの心理的側面:Susanah Fisher寄稿

日々新たなトレーニング理論が増えていく中で、インプットした内容を日常のクライアント指導にどう活かせばよいのか悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本コラムでは、最新のトレーニング理論やそれを現場に活用するために必要な情報をご紹介します。
ぜひ、日常の指導にお役立ていただけますと幸いです。

今回はフィットネス愛好家であり心理学の専門家として、トレーニングにおける精神的・感情的側面の探求に取り組んでいる Susanah Fisher がPERFORM BETTER本社のブランドサイトに寄稿した「The Psychological Side of Weight Training No One Talks About」をご紹介します。

トレーニングにおいて見過ごされがちな心理的な恩恵と課題に光を当て、身体と心の両面におけるバランスの取れたアプローチを啓蒙しているSusanah Fisherのコラムをぜひ最後までご一読ください。

誰も語らないウェイトトレーニングの心理的側面

ウェイトトレーニングは、身体だけを変えるものではなく、日々の自己認識にも影響を与えます。
トレーニングの心理的側面は、自己対話、自信、そしてアイデンティティに現れます。
1回1回の反復動作は、静かな「忍耐と信念のテスト」です。
進歩は非常に個人的なものであるため、誇りもフラストレーションも強く感じます。
多くのフィットネス情報では、こうした「心の負荷」については語られていません。
トレーニングをストレス対処の手段として活用することもあります。
しかし、結果が出にくい時期には、プレッシャーが急激に高まることもあります。
調子が良く、何でもできるように感じる日もあります。
一方で、バーベルよりも「不安の声」の方が大きく感じられる日もあります。
継続、集中、長期的な成長。
それらを左右するのは、最終的には「精神状態」です。

数字・比較・そして自信の罠

ウェイトトレーニングは、気づかないうちに自信に影響を与え、自己ベスト更新を狙う日は、プレッシャーが急速に高まります。
一方で、技術やコントロールに焦点を当てると、比較的落ち着いた状態を保てます。
わずかな重量の変化でも、数値を自己評価と結びつけてしまい、自己不信につながることがあります。
そしてSNSがこの傾向をさらに強めます。
トレーニングの進歩が「公開されたスコア」として扱われ、実際には成長していても、他者と比べて遅れているように感じ、休養日は「怠けている」と罪悪感を抱くこともあります。
強いメンタルは現実的で自分に正直な期待から始まります。
他人と比較せず、自分の生活に合った目標を設定し、重量だけでなく、努力、睡眠、フォームも記録してください。
この視点の変化がストレスを軽減しトレーニングを安定させ、繰り返し実行できることに集中することで、自信は積み上がります。

燃え尽き症候群・退屈・「なぜやっているのか分からない」時期

しっかりトレーニングを行い、食事にも気を配っていても、モチベーションは低下することがあります。
「ジムには行くものの、ぼんやりして、気持ちが乗らない。」そのような状態になることもあります。
しかし、それは失敗を意味するものではなく、多くの場合は回復が不十分なまま負荷をかけ続けているサインです。

燃え尽きは以下のように現れます。

・ハードなトレーニング前に気が重くなる

・セット中にイライラを感じる

ウォーミングアップを省いたり、レップ数を急いでこなしたり、途中で切り上げるといった行動も見られます。
トレーニングが進歩していても、精神がそのプロセスに抵抗している状態です。
必要なことは「継続可能なプログラム」です。
ハードな日を1日減らし、軽めの負荷を正しいフォームで実施して、新しい種目を取り入れて集中力をリフレッシュしましょう。
また、生活が不安定な時期は、セッション時間も短くする。
これらの小さな成功がトレーニングの勢いを回復させ、その勢いがモチベーションを取り戻します。
トレーニングは「エネルギー」に合わせるべきであり、「エゴ」に合わせるべきではありません。

種目ごとに異なる心理的負荷

「筋トレ」の中には、筋肉だけでなく精神にも大きな影響を与えます。

・スクワットは、深さ・バランス・圧力が同時に求められるため、自分にとっての高重量は恐怖を感じることがあります。

・デッドリフトは、バーが静止状態から始まり、一気に力を発揮する必要があるため、ストレスが高まりやすい種目です。

・ベンチプレスは、周囲の視線を感じやすく、見られているという意識が強くなります。

・オーバーヘッドプレスは進歩が緩やかで、フラストレーションを感じやすい傾向があります。

・下肢のトレーニングには独特の心理的ハードルがあり、不快感が、先延ばし、自己不信、否定的なセルフトークを引き起こします。

脳は痛みを予測し、それを回避しようとします。
だからこそ、これらのパターンに気が付き、一度深く呼吸し最初の1レップに集中しましょう。
自信は完璧な1日ではなく、繰り返されるレップの積み重ねによって生まれます。

高重量セットにおける不安と恐怖

高重量のトレーニングでは、最初のレップ前から不安が生じ、心拍数が上がり、思考が過剰になることがあります。
その一方で、そのエネルギーは適切に使えば集中力を高めます。

恐怖は以下のように現れます。

・ためらい

・不安定なセットアップ

・呼吸の乱れ

失敗のイメージや、厳しい自己評価も起こりやすくなり、フォームを崩し、重量をより重く感じさせます。
また、怪我への恐怖が、重要な種目の回避につながることもあります。

それらの恐怖への対処はシンプルです。

・キューイングを1つに絞る(例:「体幹を固める」)。

・バーをラックから外す前にゆっくり息を吐く。

・安心できる重量から始め、徐々に負荷を高める。

これらのコントロールされた反復の積み重ねが、自信を生みます。

規律と柔軟性:トレーニングに支配されないために

トレーニング習慣は素晴らしいものですが、過度になると負担になります。
過度に厳格な思考が休養に罪悪感を与えます。
たった1回の休養で不安を感じることもありますが、生活は変化するため、計画には柔軟性が必要です。
そうした固定概念が追加のセットや長時間のトレーニングで、自分を過度に追い込み、エネルギーを消耗させ、進歩を妨げます。
必要なのは、「構造」と「柔軟性」のバランスです。
忙しい日でも実行できる「最低限のトレーニング」を構築し、それを確実に行い、自信を持ってトレーニングを終了しましょう。
休養もトレーニングの一部です。回復がパフォーマンスを支えるため、数週間前からディロードを計画し休養もトレーニングの一部として捉えてください。
自分に対して審判ではなくコーチのように接することが重要です。
長期的な強さは完璧ではなく、着実な努力から生まれます。
柔軟な計画は、自信を守り、ルーティンを強固なものにします。

ジムでの自己意識と「見られている感覚」

経験者であっても、ジムでは不安を感じることがあります。
フォーム、汗、見た目など、それらが気になり、その不安から新しい種目への挑戦を避けることがあります。
「安全」を理由にして、フリーウェイトを避けてマシンばかり使う場合もあります。
混雑した空間はストレスを増大させ、騒音はプレッシャーを増幅させます。
ほんの数秒で、体型や服装、筋力レベルを他人と比較してしまうかもしれません。
ちょっとした気まずい瞬間が長く記憶に残ることもあります。

対処はシンプルです。

・トレーニング内容を事前に決める。

・エリアを限定する。

・ヘッドホンを使い、セット間の呼吸に集中する。

多くの人は自分のトレーニングに集中していますので、気にすることなく、一つずつタスクを終えることで、自信は高まります。

継続を支えるメンタル習慣

強いトレーニーは、メンタルを維持する習慣を持っています。
そして筋肉を鍛えるのと同じように集中力も鍛えます。
バッグを準備し、水を用意し、目標を1つ決める。
そうしたセッション前の簡単なルーティンを作ることで、ストレスと判断疲れが軽減され、調子が悪い日でもトレーニングを続けることができます。
そして評価基準は「努力」と「継続」です。
トレーニング記録に、気分・睡眠・エネルギーを記録し、各セッション後に、良かった点を1つ書きます。
きついセット中にネガティブなセルフトークが始まったら「安定している」「強い」などの指導的な言葉に置き換えます。
セッションの最後にはどんなに小さなことでも必ず1つの成功を収めましょう。
繰り返し可能な進歩に焦点を当てることで継続性が高まります。

強い身体と、より強い心のために

ウェイトトレーニングは、筋肉やパワーだけでなく、自信や規律も育てます。
そのため、心理的な側面はトレーニングプログラムと同様に重要です。
恐怖、疑念、回避行動に気づき、それに適切に対応することが、継続と一貫性につながり、結果として強さを育てていきます。
ウェイトトレーニングの心理的な側面は、自信、集中力、そして自己認識を形成します。心の葛藤や精神的なツールを理解しながら、強さを築いていきましょう。

著者 Susanah Fisher

フィットネス愛好家であり心理学の専門家として、身体トレーニングにおける精神的・感情的側面の探求に取り組んでいます。

スポーツ心理学とストレングストレーニングの双方のバックグラウンドを持ち、ウェイトトレーニングが心に与える影響を理解するための独自の視点を提供しています。
自身の活動を通じて、トレーニングにおいて見過ごされがちな心理的な恩恵と課題に光を当て、身体と心の両面におけるバランスの取れたアプローチを促すことを目的としています。

Susanah Fisherの寄稿は以上です。PERFORM BETTER本社では多くの契約トレーナーがいますが、彼らの発信するトレーニングやリハビリ、リカバリーなどの情報がアメリカや世界のスポーツ、フィットネス、医療の現場に活かされています。
次回以降も契約トレーナーからの有益な情報をご紹介させていただきます。

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