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腰痛改善エクササイズ(根城 祐介先生)|ウェビナーレポート

セミナー トレーニング 活動報告
腰痛改善エクササイズ(根城 祐介先生)|ウェビナーレポート

今回は、先日開催した根城 祐介先生による無料ウェビナー「腰痛改善エクササイズ:コンディショニングからトレーニングにおけるミニバンド&スーパーバンド活用法」の内容の一部をご紹介します。

■テーマ:腰痛改善エクササイズ: コンディショニングからトレーニングにおけるミニバンド&スーパーバンド活用法

■開催日:2026年3月10日

■講師:根城 祐介 (Active-Aid Program 代表)

伸展型腰痛のポイント

伸展型腰痛に対するアプローチでは、単に腰痛という括りで対応するのではなく、 「なぜその代償が起きているのか」を整理することが重要です。
テンプレート的なアプローチでは改善率が上がりにくく、原理原則に基づいて身体の状態を捉えることで、より再現性の高い介入が可能です。

特に重要な要素として以下が挙げられます。

・脊柱にかかる軸圧のコントロール
・胸椎・胸郭の可動性
・体幹部の安定性(ダイナミックスタビリティ)

これらをベースにアプローチを組み立てることが、改善への第一歩となります。

機能解剖学に基づくアプローチの手順

伸展型腰痛へのアプローチは、段階的なプログレッションが重要です。

基本的な流れは以下の通りです。

1.呼吸と体幹の安定化(等尺性収縮)

2.四つ這いなど低負荷環境でのコントロール獲得

3.マーチングによる代償の評価と修正

4.座位・立位への移行

5.回旋動作・外乱刺激の導入

この過程では、支持基底面を徐々に狭くしながら負荷を高めていくことがポイントです。
また、エクササイズ中は常に 「矢状面・前額面・水平面」の3方向から代償動作を評価することが求められます。

ミニバンド・スーパーバンドの特性

ツールの特性を理解することは、エクササイズの質を大きく左右します。

【ミニバンド】

・短い距離で張力がかかる
・局所的な負荷調整が可能
・四肢への装着で多様な使い方ができる

【スーパーバンド】

・長い距離で張力がかかる
・ベクトル(力の方向)を自在に設定できる
・動作に近い負荷を再現できる

特にスーパーバンドは、引く方向を変えることで「どの関節にどのようなストレスを与えるか」を調整できる点が大きな特徴です。

ツールを活用した改善・予防エクササイズ方法

ここでは、講義内で紹介されたエクササイズの一部を抜粋してご紹介します。

【四つ這い背中丸め呼吸】

スーパーバンドの引く方向を変えることで、関節への負荷や可動方向をコントロールすることが可能です。
特に腹筋群の活性化や、狙った部位へのストレッチ・モビリティ改善に有効です。

【三ヶ月ポジションでのプレス呼吸】

呼気時に前方へプレスし、その状態を維持したまま吸気を行うことで、前鋸筋の活性化と胸郭の安定化を図ります。
肩甲骨と胸郭の関係性を整理する上で重要なエクササイズです。

【共同収縮+ローテーション】

同側のスタビリティを保ちながら回旋動作を行うことで、腹筋群と下肢の連動性を高めるエクササイズです。
スポーツ動作における減速やコンタクト局面にも応用可能です。

【マーチングによる代償評価】

仰臥位・座位・立位と段階的に行うことで、骨盤の回旋や傾きといった代償動作を確認します。
特に左右差がある場合は、骨盤のコントロール不良が顕著に現れます。

【SP上肩甲骨上方回旋】

胸郭と肩甲帯のアライメントを整えながら、肩甲骨の上方回旋を促すエクササイズです。 リブフレアなどの代償動作の評価・修正にも有効です。


これらのエクササイズを実施する際には、

・骨盤の回旋
・ペルビックハイク
・リブフレア

といった代償動作を見逃さないことが重要です。
また、アクアバッグなどの外乱刺激を伴うツールは、適切なタイミングで導入することが求められます。

Q&A

Q1: 痛みがあるクライアントに病院へ行くことを勧めるケースはあると思いますが、一般の方の場合何か目安にしていることはありますか?

A:
レッドフラッグに該当する可能性がある場合や、「このままアプローチして安全か判断が難しい」と感じるケースでは医療機関の受診を勧めています。
また、今回のような伸展型腰痛に対してエクササイズを行っても症状が全く変わらない場合は、神経圧迫など器質的な問題の可能性も考えられるため、受診を促すことがあります。
さらに、運動時にしびれが悪化するようなケースも、受診を検討すべき一つの基準としています。

Q2: 痛みがある、または緊張の強い箇所に徒手で対応することはありますか?資格の問題があり難しいと思いますがお聞かせください。その他、リラックス目的でピラティスエクササイズなど使うことはありますか?

A:
徒手的なアプローチは現場でも行っており、特にストレッチなどは有効に活用しています。
適切に行うことで、ゴルジ腱器官の作用などを通じて筋の緊張を緩和することにつながります。
また、リラックス目的としてピラティスやヨガなどのエクササイズを取り入れることもあり、目的に応じて使い分けています。

Q3: 腰痛に限らず評価用のエクササイズをいくつか施設で決めていますか?

A:
評価用のエクササイズはありますが、全てを一律に実施することはありません。
まずは身体の状態を見た上で仮説を立て、その後の問診と合わせて「どの評価を行うべきか」を絞り込んでいます。
このように、予想把握と評価を組み合わせることで、原因特定の精度を高めています。

Q4: アライメントファーストを考える際、側弯があると軸圧の左右差が生じ、どこから改善を図れば良いか迷います。このような方にどのようなエクササイズを展開していくか、ポイントがあれば教えていただきたいです。

A:
側弯は個人差が大きいため、まず「どこで回旋が起きているか」「どこで回旋できていないか」を評価することが重要です。
さらに、その部位がスタビリティの問題なのか、モビリティの問題なのかを見極める必要があります。
また、脊柱は三面で動くため、前額面だけでなく矢状面・水平面も含めて動きを評価し、どの部位から改善すべきかを判断していきます。

Q5: 立位でのマーチングにおける代償、前額面上の傾きとヒップロックの動作の見分け方などあれば教えてください。

A:
立位マーチングにおける代償は、歩行時に見られるトレンデレンブルグやデュシェンヌ歩行と関連する動きとして捉えることができます。
一方でヒップロックは目的や意図が異なる動作であるため、評価として見るのか、動作として使うのかを明確にすることが重要です。
目的が曖昧なまま実施すると、単なるメソッドの再現になってしまうため注意が必要です。

まとめ

本ウェビナーでは、伸展型腰痛に対するアプローチとして、原理原則に基づいた評価と段階的な介入の重要性が示されました。
ツールも「使うこと」ではなく「どう使うか」が重要であり、理解に基づいた活用が成果を左右します。
日々の指導現場において、ぜひ実践にお役立てください。

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