日々新たなトレーニングツールが増えていく中で、ツールごとの重量や数量をどの導入すればよいのか?または器具ごとの特性や違いに悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は Mike Boyle Strength & Conditioning(MBSC)の創設Michael BoyleがPERFORM BETTER本社のブランドサイトに寄稿した「The Benefits of Soft Toss Medicine Balls(ソフトトスメディシンボールの利点)」をご紹介します。
既に多くの施設やチーム、個人に導入いただいているソフトトスメディシンボールの活用法や従来のメディシンボールとの使い分けも紹介しておりますのでぜひ最後までご一読ください。
ソフトトスメディシンボールの利点
メディシンボール、特に「ソフトトス(柔らかい素材)」のメディシンボールは、私のお気に入りのトレーニングツールです。 しかし、実は最初からそうだったわけではありません。
約10年前、私は上半身のプライオメトリックトレーニングを目的に、重いメディシンボールを導入しました。主に行っていたのは、1人がボールを落とし、もう1人がそれを受け止めて投げ返す「メディシンボール・ベンチプレス」です。
この種目は、プライオメトリクス腕立て伏せのように肩へ過度なストレスをかけることなく、上半身のパワーを高められる点が気に入っていました。 そこで使用していたのが、落としても扱いやすく、衝撃が手に伝わりにくい柔らかい球質のメディシンボールでした。
数年前、スタッフの1人が若いアスリート向けに軽量のソフトトスメディシンボールをいくつか発注してくれました。しかし、それらはしばらく倉庫の奥に置かれたままになっていました。 「いつ使うことになるのだろう?」と思いながらも、せっかく購入したのだからと、活用方法を模索していました。
ある日、思い立ってそれらの軽いボールを取り出し、壁に向かって横回転のスローを行ってみたのです。
通常、このような回旋(ローテーション)系のスローは、体幹の爆発的パワーを高める目的で行われ、弾むラバーボールを使うのが一般的です。 正直なところ、最初の印象はこうでした。
「これは最悪だ。まったく跳ね返ってこない。」
実際、わずかに跳ね返ってきたとしても、その反応は非常に弱いものでした。 しかし、その瞬間にひらめいたのです。 最初は欠点に見えたこの「跳ね返らない特性」こそが、大きな利点なのではないかと。
通常の弾むボールであれば、壁に当たって返ってくる反動を利用し、リズムよく動作を繰り返すことでプライオメトリクス的な刺激を得られます。 一方、ボールがほとんど跳ね返らない場合に求められるのは、単に加速する力だけでなく、投げたボールを減速させ、次の動作へ切り替える能力です。
私が長年「良い」と思い込んでいた要素は、必ずしも本質ではありませんでした。
そこで、私は改めて自問しました。 「そもそも、私たちはなぜ回旋系のパワーエクササイズを行っているのか?」
答えは明確です。 野球でより強く投げるため。アイスホッケーでより強く打つため。ゴルフでよりパワフルにスイングするため。
これらの動作は、高回数の反復というよりも、一発の最大出力を発揮する動作(1RM的なパワー)に近い特性を持っています。 そして、この軽量なソフトトスメディシンボールは、まさにその目的に適していました。
現在では、私たちはこの軽いメディシンボールを、従来の跳ねるラバーメディシンボールよりも頻繁に使用しています。 実際、メディシンボール・スラムやサイドスローに関しては、弾むラバーボールよりも、柔らかいソフトトスの方が優れているとさえ感じています。
※ただし、オーバーヘッド系(頭上方向への投げ)については、現在も軽量のラバーメディシンボールを併用しています。
アドバイス
ウォールスローを用いて体幹パワーを高めたいのであれば、ソフトトスメディシンボールを数個揃えることをおすすめします。 ほとんどのアスリートには、約8ポンド(約3.6kg)のソフトトスメディシンボールが適しています。
また、Perform Better の提案から生まれたミニサイズは、直径が小さく扱いやすいため、若いアスリートにも最適です。 子ども向けには、約6ポンド(約2.7kg)のミニボールが使いやすいでしょう。
さらに、柔らかい素材のボールには指を痛めにくいという大きなメリットがあります。 これまで私たちは、ソフトトス中に指の捻挫や骨折を経験したこともありますが、柔らかいボールを使用することで、そのリスクは大幅に軽減できます。
確かにソフトトスメディシンボールは安価なツールではありません。 しかし、優れたツールには、それだけの価値があります。 ぜひ一度試してみてください。きっと、その良さを実感できるはずです。
Michael Boyleの寄稿は以上です。
PERFORM BETTER本社ではMichael Boyle以外にも多くの契約トレーナーがいますが、彼らの発信する器具やトレーニングやリハビリ、リカバリーなどの情報がアメリカや世界のスポーツ、フィットネス、医療の現場に活かされています。
次回以降も契約トレーナーからの有益な情報をご紹介させていただきます。
本コラムの内容や紹介した商品について、ご不明点があればこちらのフォームからお気軽にお問い合わせください。
株式会社パフォームベタージャパン
