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Michael Boyle氏寄稿|ラテラルスピードとアジリティの向上

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Michael Boyle氏寄稿|ラテラルスピードとアジリティの向上

日々新たなトレーニング理論が増えていく中で、インプットした内容を日常のクライアント指導にどう活かせばよいのか悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本コラムでは、最新のトレーニング理論やそれを現場に活用するために必要な器具をご紹介します。ぜひ、日常の指導にお役立ていただけますと幸いです。
今回は Mike Boyle Strength & Conditioning(MBSC)の創設Michael BoyleがPERFORM BETTER本社のブランドサイトに寄稿した「Improving Lateral Speed And Agility(ラテラルスピードとアジリティの向上)」をご紹介します。
既に多くの施設に導入いただいているラダー、アジリティリング、ミニハードルの使い分けも紹介しておりますのでぜひ最後までご一読ください。

ラテラルのスピードとアジリティのウォームアップ

ラテラルのスピードとアジリティのウォームアップは、ラテラルの動きの向上を目的としたトレーニングに備えるために身体を準備するために活用されます。
このウォームアップは、最初に8分間のアジリティラダー(ラダートレーニング)を行い、その後5分間のラテラルのダイナミックストレッチを行います。
重要なのは、アブダクター(外転筋群)とアダクター(内転筋群)に線形のウォームアップでは実現できないレベルで負荷を加えることです。
ウォームアップは、もちろん競技や活動の要求に特化して行うべきです。
陸上競技などの「直線的な」影響によって、ウォームアップが一方向、または単一平面に偏ることが多い現状があります。
ラテラルのウォームアップは、選手をラテラルの動作やスピードを上げたトレーニングに備えさせます。

ラテラルアジリティの向上

「スピードは教えられない」という昔からの格言は、長年にわたり誤りだと証明されています。
しかし、依然として多くのコーチがアジリティやコーディネーションは教えられないと信じています。
実際には、ラテラルの動きの本質である方向転換は教えることができ、これは3つのシンプルな要素に分けられます。

1.シングルレッグのストレングスは充分か?

シングルレッグのストレングスは、単純に動きを止めるだけでなく、その後に再度動き出すために必要であり、アジリティを高めるためにも重要な要素です。
シングルレッグのストレングスが充分になければ、どんなにアジリティを高めても選手がトップスピードでカットを行うことはできません。

2.減速動作ができるか?

Eccentric strength(伸張性収縮)が鍵です。
Eccentricは、重量を下ろす力ではなく、体を急速に止める力と考えてください。Eccentric strengthは「ブレーキをかける力」です。

3.安定した着地ができるか?

proprioceptive system(固有受容覚)は、安定した着地を作るための準備ができていますか?

アスリートはアジリティの基本概念を理解する必要がある

左に動くためには、選手は右脚で押し出さなければなりません。

進む方向に脚を踏み出すだけでは素早い移動はできないので、進みたい方向とは逆の脚で地面を押し出さなければなりません。

しかし、方向転換に必要な押し出す力を発揮する前に、減速し、安定して着地する必要があります。
コーチが「アジリティトレーニング」として実施する多くのトレーニングは、単に動きのタイミングを合わせることに過ぎません。
私たちの哲学は、動作を教えることであって、タイミングだけを教えることではありません。
アスリートにコーンを周りながらタイムを縮めさせることはしません。
アスリートには、右ターン、左ターン、または45度のカットを正しく実施する方法を教えます。
そのために私たちは、「1-2 スティック」と呼ばれるシンプルなドリルから始めます。

このドリルの本質は「ステッターステップ」です。

ステッターステップは、多くのスポーツにおける攻撃側が相手を避ける時に必要な基本的な動作の構成要素です。
バスケットボールのクロスオーバードリブルや、フィールドホッケーやアイスホッケーでのワイドドリブルなどは、相手をかわすためにステッターステップを使用する一例として挙げられます。

ラテラルトレーニングの進め方

すべてのラテラルの動作のドリルは、フラットなフィットネスリングを使用して、脚の置き方を指導します。
ミニハードルを使ってラテラル動作を実施する運動指導者もいますが、一般的にステップオーバーよりもシャッフル動作に近いため、ミニハードルは使用しません。
私たちは脚を速く、正確に、そして地面の近くで動かしたいと考えています。

Michael Boyleの寄稿は以上です。PERFORM BETTER本社ではMichael Boyle以外にも多くの契約トレーナーがいますが、彼らの発信するトレーニングやリハビリ、リカバリーなどの情報がアメリカや世界のスポーツ、フィットネス、医療の現場に活かされています。
次回以降も契約トレーナーからの有益な情報をご紹介させていただきます。

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