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Webinar Report|ジム開業を目指す方必見!トレーニングコンセプトに基づいたジム設備の選定 (近藤拓人先生)

セミナー
Webinar Report|ジム開業を目指す方必見!トレーニングコンセプトに基づいたジム設備の選定 (近藤拓人先生)

日頃よりパフォームベタージャパンをご愛顧いただきましてありがとうございます。
今回は、先日開催した無料ウェビナーの内容の一部をご紹介いたします。

本ウェビナーでは、オンラインアカデミーのAZCARE ACADEMYやオンラインサロン PLAZ+を主宰し、パーソナルトレーニングジムNEXPORTでは代表として施設の運営を手掛ける近藤拓人さんに、運動施設における器具の選定方法や設備投資への考え方についてご講義いただきました。

■テーマ:トレーニングコンセプトに基づいたジム設備の選定

■開催日:2025年3月9日

■講師:近藤 拓人 (AZCARE代表,NEXPORT 代表)

1. ジム設備の選定基準

(1)トレーニングコンセプトを実現できるか

設備の選定の前にまずは施設で提供するトレーニングコンセプトを決める必要があります。
コンセプトを決めた上で提供するサービスに合った機器を選ぶことが最も重要です。
24時間ジムやオンラインの運動指導では実現できないパーソナルジムならではの個別指導やオーダーメイドのプログラム、予約制によるコミットメント、高い技術力を活かせる設備を整える必要があります。
構想段階で理想のアプローチを実現するために、どの設備が必要か明確にすることをおすすめします。

(2)予算と経営効率

設備投資はジム運営において大きなコスト要因となるため、長期的な視点で考えることが重要です。
「初期投資をいかに安くするか」を重要視する考え方もありますが、長期的に考えるとコストが高くつくケースもあるのであまりおすすめしていません。
安価な設備は短期間で劣化しやすく、修理や買い替えのコストが発生しますが、高品質な機器はリセールバリューも高く、資産価値を維持しやすい傾向にあります。
メンテナンスコストも考慮し、故障時の対応や保証期間、サポート体制を事前に確認することが必要です。

(3)トレンド、成功事例、差別化

フィットネス業界で成功するためには、最新トレンドや競合を意識した独自の強みを持つことが重要とされていますが、個人的にはトレンドや競合他社との差別化よりも重要なことは顧客の目標が達成されるかだと考えています。
トレーニングコンプコンセプトを実現して、競合を気にしなくてもいいほどの良いサービスを提供することが何よりも重要です。

2. マシン選定の基準


(1)安全性・耐久性、サポート体制

マシンの安全性と耐久性は、トレーニング効果と顧客満足度を維持する上で極めて重要です。
長期間使用するためには、信頼できるメーカーの高品質なマシンを選定する必要があります。
また、サポート体制の充実も重要な要素です。 故障時の対応や、保証期間の長さ、メンテナンスサービスの有無を事前に確認し、長期的に安心して利用できるマシンを選ぶことをおすすめします。

(2)コストパフォーマンス

ジム運営では、限られた予算の中で最大の効果を発揮する設備を選ぶことが求められます。
高額な設備を導入する際には、その価格に見合った価値があるかを判断し、多用途に活用できる機器を優先することが重要です。
例えば、ピラティスマシンは多くの種目を実施できるため、費用対効果がとても高いと考えています。
また、空気圧のケーブルマシン(水平面への負荷)のように他では代用できないマシンもコストパフォーマンスが高い選択肢です。
器具にコストがかかっても設備を充実させることで施設として対応できる幅が広がり、トレーナーが学んだ知識を活かすことで実力も上がるので、ハード(設備・器具)、ソフト(トレーナーの知識・技術)の両方の面から顧客体験も向上させられます。
安易に安価なマシンを導入したり、器具の導入を見送ったりせず経済合理性の高い判断をおすすめします。

(3)資産価値

マシンの資産価値を考慮することで、長期的な投資を最適化できます。
高品質なマシンはリセールバリューが高く、将来的に買い替えや設備更新を行う際の負担を軽減できます。
また、前述の通り安価な設備は短期間で劣化しやすく、買い替えのコストがかかることが多いため、最初に適切な設備を選ぶことが重要です。
特に、ブランド力があり、業界で広く使用されているマシンは、中古市場でも価値を維持しやすく、中長期的な目線では経済的な選択となる可能性があります。
適切なマシンの選定を行うことで、ジムの運営効率はもちろん、顧客満足度の向上や長期的な経営の安定にも寄与します。

3. 設備配置とレイアウト

ジムの設備配置は、施設の規模や利用者のニーズに応じて慎重に決定することが重要です。
限られたスペースを有効活用し、トレーニングの流れを妨げないレイアウトを考えることで、効果的な運動環境を提供できます。
マンションの一室など、10坪以下のスペースでの開業も可能ではありますが、騒音や振動による近隣トラブルのリスクが高く、器具の配置やトレーニングの自由度が大幅に制限されるため、あまりおすすめできません。
20坪程度の広さがあるとリフォーマーやパワーラックなど設置することができトレーニングの同時セッションも2名を想定することができます。
狭すぎると利用者の導線が確保しにくく、効率的なトレーニングを提供するのが難しくなるため、最低限この規模は確保するのが望ましいといえます。
40坪規模のジムでは、リフォーマーやパワーラックを2台ずつ配置し設備のバリエーションを増やし、同時に複数の利用者がトレーニングできる環境を整えます。
100坪規模の大型ジムでは、各エリアをより専門的に分け、多様なトレーニング環境を提供できます。
ストレングスエリア、ピラティスエリア、ムーブメントエリア、有酸素エリアを明確に区分し、それぞれに適した設備を導入することで、より質の高いトレーニングを提供することができます。

4.まとめ

(1)トレーニングコンセプトを明確にする

必要な設備を決めて、予算内で分配する。
おすすめは低強度から高強度に渡る包括的なアプローチ

(2)経済合理性の高いマシンや設備を選ぶ

安全性、運動の効果、資産価値などを総合的に見て判断する

(3)結局は最高の顧客体験を提供できるか

マシン以外にも内装やインテリアも関わる高いレベルでハードとソフトを揃える必要がある

今回は施設の運営を手掛ける近藤拓人さんに、運動施設における器具の選定方法や設備投資への考え方についてご自身の体験・経験をもとに講義をしていただきました。 
開業を検討している方や施設の設備選定に悩んでいる方にとって参考になれば幸いです。
また、PLAZ+会員さんはウェビナーの全編が会員サイト内でご覧いただけます。

ウェビナー内でご紹介されていたトレーナービジネスラボはこちらをご確認ください。
https://academy.azcare.jp/trainer-business-lab/

*AZCARE関連のサービスを使用していない方でもお申し込みいただけます。

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