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サミットレポート(2/3)|PERFORM BETTER JAPAN SUMMIT 2023

セミナー 活動報告
サミットレポート(2/3)|PERFORM BETTER JAPAN SUMMIT 2023

10月7日(土)〜9日(祝月)に開催したPERFORM BETTER JAPAN SUMMIT 2023 の一部をご紹介させていただきます。
本日は初日の講義と実技の模様を一部ご紹介させていただきます。

テーマ:慢性炎症と栄養(前半) / 今日から使える栄養療法(後半)

講師:川合 智さん (日本統合療法株式会社 代表取締役)

運動療法と栄養療法を土台とした「統合療法」を指導し、様々な慢性不調を抱える方を寛解へ導き、アスリートに対する栄養アドバイスも行っている川合さんには「慢性炎症と栄養」「今日から使える栄養療法」の2つをテーマにお話しいただきました。
*以下、講義内容を一部抜粋

【慢性炎症と栄養】
炎症は治療のプロセスであり、健康維持のために欠かせないものです。 しかしながら、慢性化した炎症は様々な病気や不調の原因になります。
慢性炎症を収束させるためには、その引き金となる「食生活の乱れ」の改善から取り組まなければなりません。
「栄養の質」を変える事で慢性炎症を収束させ、さまざまな不調の予防に繋がります。

【今日から使える栄養療法 】
血糖をはじめとした栄養状態は直接的に自律神経に影響を及ぼし、様々な不調を引き起こします。
例えば起床時、食前、夜間など時間帯によって低血糖の種類も症状も異なり、またそれによって改善策も変わってきます。
栄養療法を行うためには評価をする必要があり、その中でも問診の重要度は高いといえます。
問診の精度を高めることで身体状態や栄養状態を推測し、不調改善の提案が可能となります。

テーマ:S・O・A・P® (動作評価)に基づくConditioning Program Designとコーチングスキル

講師:荒井 秀幸さん (株式会社 R-body / Chief Technical Officer / General Manager )

コンディショニングを提供するスポーツ運動療法施設R-body大手町のGeneral Managerを担いつつ、トップアスリートや一般の方のコンディショニングトレーニング指導を行っている荒井さんには「S・O・A・P® (動作評価)に基づくConditioning Program Designとコーチングスキル」をテーマにお話しいただきました。
*以下、講義内容を一部抜粋

■なぜ動作評価が必要なのか
1.短時間で効率的にプログラムを進めることができる
2.動作不良の原因が明確になる
3.(私にとって必要な)動作の注意点を明確に説明できる

■機能的動作の5原則
1.Gravity 重力
2.Mostability 可動性と安定性
3.Kinetic Chain 運動連鎖
4.3Dimensional Movement 3面運動
5.Loading & Unloding 力の吸収と力の発揮
→ Integrated Movement Approach (IMA)

■IMAに基づくConditioning Program Design
Movement Prep:各関節のMostability獲得
Core:体幹と四肢の統合動作
Balance:立位にて行う全身の統合動作
Strength & Power:負荷を加えた立位を中心とした全身の統合動作

前半は機能的動作5原則の詳細と効果的なエクササイズについて、またエクササイズ中に起きやすいエラーやエラーが起きた際の対処法を項目毎にご説明いただきました。
後半はそれらを踏まえ、実技としてケーススタディを実施し、さまざまな動作、症状に対しての判断やコーチングについてご紹介いただきました。

テーマ:Solution SetterからProblem Setterへ
- 帰納的アプローチと演繹的アプローチに基づく次世代のコンディショニング -

講師:桂 良太郎さん 株式会社Best Performance Laboratory代表)

東京南青山にあるパフォーマンス施設Best Perfoemance Laboratoryの代表を務め、施設の経営やご自身で主宰するアカデミー活動の傍ら、ハンドボール日本代表をはじめとした多くのアスリートのトレーニングを担当している桂さんには「帰納的アプローチと演繹的アプローチに基づく次世代のコンディショニング」をテーマにお話しいただきました。
*以下、講義内容を一部抜粋

帰納法:複数の物事や事象の共通点を抽出して、結論を得る
演繹法:複数の前提や事実を関連付けて、結論を得る

■動作を習得させるためには
それぞれのシチュエーションや単一の動作スキルを鍛えるのみで終始するのではなく、「他の動作にも応用が効く動作」「他の動作にも関係している動作」を鍛えなければならない。
そのためには「動作のアンカーポイント」への理解と効率的な動作習得のための「運動学習理論」への理解が欠かせない。

テーマ:日本における、スポーツ関連脳振盪(SRC)の現在地(講義) / Let’s Master SCAT5(実技)

講師:中本 真也さん (Remedy Conditioning 代表)

アイスホッケー、フットボールが盛んなカナダではよく起こる脳振盪。
当たり前に評価・マネジメント・リハビリテーションが求められる環境で得た経験・知識を活かし、現在は脳振盪に関する啓発活動を行っている中本さんには「日本における、スポーツ関連脳振盪(SRC)の現在地」をテーマにお話しいただきました。
*以下、講義内容を一部抜粋

脳振盪は「交通事故のようなむち打ちの状況や体同士のぶつかり合い」「急激なスピードの変化(円力の影響)」などといった頭部へ直接の衝撃がなくても起こります。
意識があるから大丈夫だと安心できるものでもなく、さらに病院でMRIやCTスキャンの画像を見て問題ないと診断された場合であっても脳振盪の可能性は消えません。
認知機能、感情、態度・行動、神経学的など、さまざまな観点から普段と変わったところはないかを確認する必要があります。

脳振盪を受傷後およそ48時間までは問題が起こり得ると言われています。
そのため、スポーツ現場で脳振盪が疑われるケースでは短時間で復帰させることは避け、様子をみる、場合によっては病院へ連れて行くなどの対応が必要です。

テーマ:Postural Restoration Institute®の介入効果とケーススタディ

講師:阿部 さゆりさん (PRI Japan合同会社 代表)

アメリカのさまざまなスポーツ現場でATや臨床助教授として勤務後、日本へ帰国。帰国後はAZCARE ACADEMYやPLAZ+の講師を務める傍ら、エビデンスに基づく実践(EBP)推進活動を通じ、未来のAT育成にも力を入れている阿部さんには「Postural Restoration Institute®の介入効果とケーススタディ」をテーマにお話しいただきました。
*以下、講義内容を一部抜粋

■心拍変動とは
心拍感のミリ単位の変動のこと
・交感神経優位→減少する
・副交感神経優位→増加する
・興奮する→減少する
・リラックスする→増加する

HRVを変動させるもの
・呼吸、圧反射、遺伝的要素、その他BMIや喫煙など
→ゆっくり深呼吸をすると副交感神経活動上昇、HRV上昇、圧反射感度上昇、疼痛軽減させる傾向にある

■痛みと自律神経
急性疼痛が生じた場合、一時的に、交感神経活動が上昇する一方で、副交感神経活動は減少
・心拍数増加、血圧上昇、呼吸数上昇
・HRV減少、圧反射亢進

慢性疼痛を有すると長期的に交感神経活動が上昇、疼痛感度も上昇して痛みに過敏になる

テーマ:スムーズなプログレッション
~リハビリからトレーニングまでを運動器&感覚器の観点で繋げる~

講師:根城 祐介さん (Active-Aid Program代表)

パーソナルトレーナー・アスレチックトレーナーとして、プロアスリート、フィットネスジム、整形外科と契約を結び活動する傍ら、講師として自身の経験を含んだ様々なリハビリ・コンディショニング・トレーニング方法を紹介している根城さんには、「スムーズなプログレッション リハビリからトレーニングまでを運動器&感覚器の観点で繋げる」をテーマにお話しいただきました。
*以下、講義内容を一部抜粋

感覚器が正しく働かないと自律神経系が機能しにくくなったり、筋力・パワーの低下、持久力の低下、バランスの低下、痛み、パフォーマンスの低下などさまざまな症状が現れます。
感覚器を正しく評価し、それを考慮したプログレッションが重要です。

■感覚器をどのように評価するか
・AROM
・主観的感覚
・片足立脚(バランス)
・Finger to Nose
・RAPS(Rapid Altermating Pronation and Supinataion)

■感覚器を考慮したプログレッション
・脳の状態を整える=呼吸
・姿勢制御ができる=PMRF(橋延髄網様体形成)
・体のパーツを認知=体性感覚
・眼球運動ができる&頭部位置の変化

■重要なこと
・感覚器(神経)は経験することにより適応していく→神経の可塑性(Neuroplastcity) ・体を動かす(または頭を使う)ことにより使っている脳の領域へ血液を多く送る→酸素を獲得
・脳のニュートラルを確立する→Neurocetric Approach

■覚えてほしいこと
・評価する際に消去法も取り入れる
・改善方法を実施したら再度評価をしてみる
・長くやることや多くやることが必ずしも最高の結果に繋がる訳ではない

論理的に考察して評価しプログレッションすることが大切です。

今回は講義の内容を一部抜粋してご用意させていただきました。
パフォームベタージャパンは年に1回開催しているサミット以外にも現地セミナーやウェビナーを開催しております。
ご興味のある方は次回以降、ご参加いただけますと幸いです。
*セミナー情報は決まり次第、本メルマガやオンラインショップ、SNS等で告知させていただきます。

もっと詳しく知りたい方へ

セミナーの内容についてより深く学びたい方は講師が開催しているセミナーやアカデミーをご受講ください。

■日本統合療法株式会社
セミナー情報:https://integrative-therapy.jp/seminar

■株式会社R-body
ACADEMY:https://r-body.com/for_trainers/

■株式会社Best Performance Laboratory
ACADEMY & セミナー情報:https://best-performance.jp/education/

■Remedy Conditioning
Instagram:https://www.instagram.com/remedyconditioning/

■PRI Japan合同会社
講習会:https://www.prijapan.llc/

■Active-Aid Program
入門講座:https://www.activeaid-program.com/schedule

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